児童虐待の現状を測るバロメーターだったはずの児童相談所(児相)の虐待相談対応件数。この統計のあり方が揺らいでいる。虐待でないと判明した「非該当」ケースを含めたり、カウントの仕方が自治体ごとに違ったりする事例も。独自の解釈が横行していた実態は、関東以外でも見つかっている。なぜ長年にわたってまかり通ってきたのか。背景を探った。(木原育子) 児童虐待相談対応件数 児童相談所が相談を受け、援助方針会議の結果、指導や措置を行った件数。1990年度の統計開始から32年間、1度も減少することなく過去最多を更新し続けてきた。2022年度(速報値)は21万9170件(前年度比1万1510件増)。子どもの前で家族に暴力を振るう「面前DV」など6割近くを心理的虐待が占める。警察からの相談件数が半数以上。
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