→紀伊國屋書店で購入 「生物+環境こそ生存の単位、それが生き延びる、考える、進化する」 グレゴリー・ベイトソンの思考から、しばらく遠ざかっていることに気づき、あの着想の鉱脈めがけてまた潜っていきたいと思っていたちょうどそのとき、この本に出会った。 短くて、愛想のいい顔をした本だが、ここで語られることは深く、広大だ。大学の1、2年生むけの少人数授業(うちの学部では「総合文化ゼミナール」と呼んでいる)の副読本には、もってこいかもしれない。 カリフォルニアの海岸の森に住む、風変わりな巨体の、トナカイのような赤い鼻をしたイギリス人。ぼくがベイトソンに対してもっていたそんなイメージは、勝手に頭の中で作ったものだが、この本の著者は実際に晩年のベイトソンから教えをうけていた! およそそんなことで人をうらやんだことはないけれど、こんどばかりは、心底うらやましく思った。よれよれダブダブのシャツ姿で床に足を投