ブックマーク / agora-web.jp (7)

  • 音楽教室の演奏から著作権使用料を取る粗雑な議論

    実態を踏まえず新たな標的に 私は音楽教室に通い、週一回(30分)のピアノのレッスンを受けています。年間50回ほどで、月謝は1万円強です。都内、近郊に40教室を持ち、ヤマハピアノとも提携している中堅の教室です。もう数年になります。 数年前から、「音楽教室の練習も作曲家の著作権使用の対象になる。収益(売上)の2.5%を徴収する」と、日音楽著作権協会(JASRAC)が要求し、音楽教室側(事業者数は全国で約250)が猛反対し、民事訴訟を起していました。東京地裁、知財高裁、最高裁まで巻き込んだ問題に発展しました。 ピアノ受講生の私は「著作権問題がここまで及んできたのか。カラオケから使用料をとるのと同じ論理か」と驚くとともに、「音楽教室の実態を踏まえず、法理論ばかりが先行した紛争だ」と思ってきました。 JASRACは作曲家、作詞家らから委託され、楽曲などの使用料を利用者から集めて、権利者に配分する組

    音楽教室の演奏から著作権使用料を取る粗雑な議論
    hankatsuu
    hankatsuu 2022/11/08
  • JASRAC訴訟:音楽教室の主張を認めた最高裁判決の意義

    筆者は「音楽教室 vs JASRAC事件 最高裁の判断は?」で「最高裁が高裁判決を覆し、地裁判決のように今の時代の社会通念から乖離した、昔の判決を踏襲するかは予断を許さない」と結んだ。「予断を許さない」としたが、知財高裁判決を覆す可能性が高いと思った。上告受理申立てを受理しなければ、結果的に知財高裁判決が維持されるので、受理したからには覆す可能性は高いからである。 では、なぜ最高裁は上告受理申立てを受理した上で、知財高裁と同じ結論の判決を下したのか?東京地裁判決は「音楽教室 vs JASRAC事件判決文の4つの争点について」のとおり、今の時代の社会通念から乖離した、昔の判決をいくつか踏襲したが、そのうち最も重要な判決が今回、最高裁でも唯一の争点となった著作権侵害の主体について判断したクラブキャッツアイ判決である。 カラオケ法理の呪縛 1988年、最高裁は当時、多くのカラオケ店が著作権使用料

    JASRAC訴訟:音楽教室の主張を認めた最高裁判決の意義
    hankatsuu
    hankatsuu 2022/11/02
  • JASRACは変わることができるか

    お手は「課金」、練習は「無課金」。 JASRAC(一般社団法人日音楽著作権協会)が管理する音楽の「教材」利用の、最高裁判決は 「音楽教室の先生の演奏からは使用料を徴収する。生徒の演奏からは徴収しない」 というものでした。 音楽教室側、判決を歓迎 JASRACは「残念」|日経済新聞 “音楽教育を守る会”は「最悪の事態を回避した」とコメントし、JASRACは、講師の演奏が徴収できることに「ほっとしている」とのこと。「引き分け」といって良いでしょう。 この裁判が注目を集めた要因の一つは、JASRACが「2年間に及ぶ潜入調査」という異様な手段を用いたことです。潜入した職員は「講師の演奏は、とても豪華に聞こえ、まるで演奏会の会場にいるよう」と証言。これが奏功し、引き分けとなったのかもしれません。 「『目的』のためには手段を選ばない」 そんな言葉を想起させる。JASRACは何を『目的』としている

    JASRACは変わることができるか
    hankatsuu
    hankatsuu 2022/10/31
  • 音楽教室 vs JASRAC事件 最高裁の判断は?

    2017年、JASRACは音楽教室での楽曲の演奏に対して、著作権使用料を徴収する方針を発表した。ヤマハなど音楽教室事業者(以下、「音楽事業者」)はJASRACに徴収権限はないと主張して訴え、一審の東京地裁では敗訴したが、2審の知財高裁では主張が一部認められた。最高裁は上告を受理するとともに9月末に口頭弁論を開くと発表した。 JASRACの使用料徴収方針に対しては、拙著「JASRACと著作権、これでいいのか  強硬路線に100万人が異議」のとおり、100万人が異議を唱えた。 JASRACは職員を主婦と名乗って音楽教室に2年間通わせ、裁判で証言させた(拙稿「音楽教室 対 JASRAC訴訟:潜入調査の職員と会長が注目の証言」参照)。この潜入調査をめぐっては調査員を主人公にした小説「ラブカは静かに弓を持つ」まで出版された。このように話題には事欠かない裁判であるだけに最高裁の判断が注目される。 地裁

    音楽教室 vs JASRAC事件 最高裁の判断は?
    hankatsuu
    hankatsuu 2022/08/25
  • JASRAC訴訟、画期的判決で実質勝訴した音楽教室

    JASRACの音楽教室からの使用料徴収方針に対して、ヤマハなどの音楽教室事業者(以下、「音楽教室」)がJASRACを徴収の権限がないとして訴えた事件。2020年2月の東京地裁判決では音楽教室が全面敗訴したが、3月18日の知財高裁判決では主張が一部認められた。認められたのは、7つある争点のうちで重要な争点である「争点2(音楽教室における演奏が「公衆」に対するものであるか)について」と争点3(音楽教室における演奏が「聞かせることを目的」とするものであるか)について」である。この2つの争点について、知財高裁は「教師による演奏」と「生徒による演奏」とに二分して、「生徒による演奏」部分にはJASRACに徴収の権限がないとした。 判決は、「教師による演奏行為については、受託契約にもとづき教授義務を負う音楽教室事業者が行為主体となり、不特定の者として『公衆』に該当する生徒に対し、『聞かせることを目的』と

    JASRAC訴訟、画期的判決で実質勝訴した音楽教室
    hankatsuu
    hankatsuu 2021/03/27
    国際大学GLOCOM客員教授城所岩生氏による知財高裁判決の解説/「画期的判決で実質勝訴した音楽教室」・・・「大本営発表~」を思わせる
  • 菅・新首相に期待したい「電波利権のドン」との対決

    自民党総裁選で先頭を走る菅官房長官が、フジテレビの番組で「携帯電話料金の値下げが実現しない場合は電波利用料の見直しをやらざるをえない」と発言したが、これは筋が悪い。電波利用料は総務省の(事実上の)特別会計の財源になり、国民には還元されない。大事なことは既存業者の利潤を減らすことではなく、競争を促進することだ。 丸はテレビ局の占有している「ホワイトスペース」 日の携帯電話料金が高いのは、電波が社会主義的に割り当てられて寡占状態になっているためで、新規参入を認めれば下がる。その帯域はあいている。私が規制改革推進会議で指摘したように、今のスマホが使っているUHF帯のプラチナバンドと呼ばれる使いやすい帯域は世界的に空いており、割り当てが始まっている。アメリカではT-Mobileが600メガヘルツ帯で5Gのサービスを開始した。 日でも、全国でプラチナバンドが192メガヘルツ(32チャンネル)も

    菅・新首相に期待したい「電波利権のドン」との対決
    hankatsuu
    hankatsuu 2020/09/14
    池田信夫。同意できるのは第一段落のここだけ。「電波利用料は総務省の(事実上の)特別会計の財源になり、国民には還元されない」
  • “カメ止め”日本アカデミー8部門受賞はダメだと思う件

    「第42回日アカデミー賞」の各優秀賞発表会見が15日、都内で行われ、約300万円の低予算で製作されたインディーズ映画「カメラを止めるな!」が正賞15部門中8部門で優秀賞を受賞した。 「カメラを止めるな!」が日アカデミー賞8部門で優秀賞(デイリースポーツ) 確かに、「カメラを止めるな!」はチャーミングな映画ですよね。 昨年の「カメラを止めるな!」現象はなかなかのものでした。面白いらしいよという口コミが「いやいや、とにかく見てよ」と何とも意味深な表情付きで伝えられたものです。その結果、低予算のインディーズ映画として異例の興行収入30億円超という快挙。 いやいや、私も好きなんですよ、どちらかと言うと。 関西弁のおばちゃんプロデューサーや、言いたいことも言えず色々難しいことに翻弄されていく監督など、個性的で愛すべきキャラクター達に思わず“あるある”と盛り上がりました。 なんなら、新宿の居酒屋あ

    “カメ止め”日本アカデミー8部門受賞はダメだと思う件
    hankatsuu
    hankatsuu 2019/01/20
    ↓「最終的に日テレ案件」wikipedia「日本アカデミー賞」のノートを読んだ方がいい/12年前の時点で「日本テレビアカデミー賞」という意見を木端微塵に粉砕している。
  • 1