金太郎 - 国立国会図書館デジタルコレクション ※この記事では国立国会図書館デジタルコレクションの画像を適宜改変して使用しています。 【原文】 金太良、色/\の遊びを為《な》しける。 猿ハ機転者にて、独楽《こま》を回し相手をする。 猿ハ当て独楽をするに、兎角《とかく》負けて負け腹を立ち、歯を剥き出だし、顔を真つ赤にして「きやつ/\」と鳴いてゐたりける。 金「恐れたろう。オレが独楽ハ何と強かろう。そら、どうだ」 猿「今度ハ占《し》めたぞ。ほい、占められた。然《さ》る[猿とかけた]とハ/\」 【現代語訳】 金太郎は色々な遊びをしました。 サルは器用なので、コマを回して金太郎の相手をしました。 サルは当てゴマで金太郎と勝負をしますが、とにかく負けてばかりで、負けて悔しくて腹を立て、歯をむき出し、顔を真っ赤にして、「キャッ、キャッ!」と鳴くのでした。 金太郎「まいったか! オレのコマはどうしてこん
