2014年3月をもって10年近く務めた大手総合電機メーカー(A社)の研究所を退職した.現在,無職.不安もあるが,すごく楽しみ.日本の大企業(製造業)に共通で言えることだという思いから,会社名は出さないことに決めた.無名なソフトウェアエンジニアが退職前後に感じたことの備忘録である. (1) はじめに 10年近く務めた大企業を退職した.「大企業の外の方がおもしろい,自分でしかできないことに挑戦できる」と感じるようになったのだと思う. 私は研究開発に携わりたかったため,研究開発に力を入れているA社の研究所に入社した.最先端の研究で成果を出し,その研究を製品化することを目標としてきたが,先行的な研究開発をできない日々が続き,目標を見失しなった.A社内で新たな目標を持つことができなかったとき,既に興味は外に向いていた. (2) 日本の大企業のメリットとデメリット 日本の大企業で働くことのメリットは,