僕の妻は歴女だ。戦国時代好きの西軍派。推しメンは石田三成。そんな妻が専業主婦になった。仕事を辞めた理由について妻は「仕事で燃え尽きたくないのです。惜しまれるうちに辞めたい。そして私は私らしい有意義な生き方をしたい」と仕事で真っ白に燃え尽きている名ばかり管理職の僕に言う。最近は高学歴な女性が専業主婦を志向する流れがあると聞いたことがある。そういう時代なのだろう。 「 いいよ」僕は妻の申し出を認めた。正直、家事の負担が軽くなるのは家事が苦手な僕にとって喜ぶべきことであった。アベノミクスの恩恵で経済的にも楽観視している。僕の賞与は対月給0.07%、今期は赤字間違いなしで、給料は現状維持がやっとといったところ。こうなったら猫の手を借りて藁をもすがって楽観視するしかない。 「これからは節制していかないといけないよ」「削れるところから削りましょう。私は城を守ります」こうしてまず僕の小遣いが1万円(食費