21世紀は中国が世界の中心になる、というような話は、今考えてもやはり時代遅れだと思う。 中国についてどうしても考えてしまうのは、開放政策以前の中国でなにか世界が驚くような目覚ましい達成があったのか?ということだ。 冷戦時代のソ連には、もちろんいろいろな問題があったのだが、文化であるとか学問に関していえばソ連の水準というのは西側諸国と比べてひけをとらないものだったと思う。 しかし、冷戦時代に中国で文化的、あるいは学問的になにが達成されたかを考えるとき、正直なにも思い浮かばない。 冷戦時代に中国でなにが起きていたのか僕は何も知らないのだが(そして、それはとても興味深いテーマだと思うが)、当時の中国はというと、ただただ人々の生活水準を向上させることで精一杯な国、という感じがする。 もちろん、冷戦下の中国はソ連のように搾取できる衛星国を持たなかったし、何百年前にも及ぶヨーロッパ文明の伝統があったわ