朝鮮人とどうやって仕事するか上から指示があった。(朝鮮窒素の工場自体が)建設中の、まだ役職も何ももらわんときにな。 「朝鮮人はぼろくそ使え。朝鮮人からなめられるな」といわれた。朝鮮人は人間として見るな、人間の内に入れちゃならんぞという指示じゃ、て私はすぐ思った。 水俣の日雇のとき〔自分が日本窒素水俣工場で日雇労働者として働いていた時〕、野口〔遵〕社長が、「職工は牛か馬と思って使え」といったという話を聞かされとったもんな。それと同じで、そういう腹で朝鮮人を使え、朝鮮人に情けをかけちゃだめということを、いわしたんだろうと思ったな。今度は自分が野口遵じゃ、てそう自分で確認したもんな。 それで、朝鮮人にはビシビシやりよった。カーバイド〔の工場の敷地〕に大きな風呂があった。朝鮮人が日本人より先に入ったらなぐりよったばい。 「なぜ入るか! 日本人が入らんのに入るてあるか!」て。そこまでやりよったばい。
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