女と俳諧(はいかい)、この二つは何の関係も無いもののように、今までは考えられておりました。しかし古くから日本に伝わっている文学の中で、是(これ)ほど自由にまたさまざまの女性を、観察し描写し且つ同情したものは他にありません。女を問題とせぬ物語というものは昔も今も、捜して見出すほどしか無いといわれておりますが、それはみな一流の佳人(かじん)と才子、または少なくとも選抜せられた或る男女の仲らいを叙(の)べたものでありました。これに反して俳諧は、なんでもない只(ただ)の人、極度に平凡に活きている家刀自(いえとじ)、もっと進んでは乞食(こじき)、盗人(ぬすっと)の妻までを、俳諧であるが故に考えてみようとしているのであります。歴史には尼将軍(あましょうぐん)、淀(よど)の方(かた)という類の婦人が、稀々(まれまれ)には出て働いておりまして、国の幸福がこれによって左右せられたこともありますが、こういう人
政治思想学会会報 JCSPT Newsletter 第 50号 2020年 7月 目 次 新代表理事就任の挨拶… ……………………………………………………………………………………………1 旧代表理事退任の挨拶… ……………………………………………………………………………………………2 [書評] アーレントは黒人差別主義者だったのか?── Kathryn T. Gines, Hannah Arendt and the Negro Questionを読む 百木 漠… …………………………………………………………………………………………………………3 公共政策についての政治哲学的思考の展開──Annabelle Lever and Andrei Poama (eds.) , Routledge Handbook of Ethics and Public Policyを読む 大庭 大… ……………
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