2013年8月28日 宇野洋輔*1 中山興*2 藤井崇史*3 全文(PDF 586KB) 要旨 ドル/円レートは、リーマン・ショック直後に大きく円高方向に振れたが、金利差やインフレ格差といったファンダメンタルズのみに基づくモデルでは、為替レートの短期的かつ大規模な変動を十分に説明し切れないため、これまで定性的な説明がなされることが多かった。本稿では、こうしたドル/円レートの短期的かつ大規模な変動について、「スケープゴート・モデル」と呼ばれる比較的新しい為替レート決定モデルを用いることによって、これまでの定性的解釈に代替するような定量的解釈を示す。 実証分析の結果、リーマン・ショック直後の大幅な円高は、投資家が消費者物価に対する主観的なウエイト(評価)を引き下げ、マネーストックに対する主観的なウエイト(評価)を引き上げたことによって、それらの変数のドル/円レートへの影響が修正されたことによる
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