「雇用が不安定な者ほどセーフティーネットも脆弱」を指摘するのが酒井正先生の『日本のセーフティネット格差』である。この問題を扱った本が日経・経済図書文化賞に選ばれたことは、長年、それを解決すべく具体策を提案してきた本コラムとしても、大変、喜ばしく思う。酒井先生が言われるように、「非正規への適用拡大は、ファーストステップではあっても、セーフティーネットを充実させるとは限らない」というのも正に然りである。しかし、それすらも遅々としているというのが辛い現実だ。 ……… 社会保険は、保険料と給付が対になっているので、納付の期間と総額が限られる非正規の給付が乏しいものになるのは、仕方のない面がある。したがって、この関係を無くせないにせよ、どれだけ緩められるかが、目指すべき未来の「第二のセーフティネット」の形ということになる。具体的には、保険料をどれくらい、どのような形で公的に補助するのが良いかが焦点と
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く