ブックマーク / hiroyukikojima.hatenablog.com (49)

  • ステキな4平方数定理 - hiroyukikojima’s blog

    ぼくが、数学に目覚めた大きな原因の一つは、「2平方数定理」と「4平方数定理」を中1〜中2の頃にで読んだことにあった。 平方数というのは、「2乗の数」のことで、1×1=1、2×2=4、3×3=9、4×4=16、・・・という具合の分布している。 「2平方数定理」というのは、「4で割ると1余る素数は、必ず2つの平方数の和で書け、4で割ると3余る素数は絶対に2つの平方数の和では書けない」という内容の定理だ。例えば、素数13は4で割ると1余るが、確かに4+9と2平方数の和で表すことができ、素数19は4で割ると3余るが、実際、2平方数の和では表せない。この事実を発見したのは、17世紀のフェルマー(例のフェルマーの最終定理で有名)で、人は「証明できた」と述べ、アイデアを手紙に書いているが、証明自体は書き残さなかった。これをきちんと証明したのは、約100年後の18世紀の数学者オイラーだった。その後、ガ

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    harumanachika
    harumanachika 2017/09/16
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  • わくわく読めるミクロ経済学の教科書 - hiroyukikojima’s blog

    4月は、講義の準備などで忙しく、どうしてもブログの更新が怠りがちになってしまう。今回も、もう月末になってしまった。 新学期ということもあって、今回は、ミクロ経済学の教科書を一つ紹介したい。それは、神取道宏『ミクロ経済学の力』日評論社である。このは、刊行されてすぐに入手して読んでいたのだが、エントリーするのがこのタイミングになってしまった。とにかく、このは、ものすごく面白い教科書で、わくわくしながら読める。ミクロ経済学ほど「わくわく感」から遠い学問はないと感じていたが、この教科書を読んで、そんなことぜんぜんないな、と思った。 ミクロ経済学の力 作者: 神取道宏出版社/メーカー: 日評論社発売日: 2014/09/25メディア: 単行この商品を含むブログ (16件) を見るぼくは、30代で経済学部の大学院に入学したのだが、そのときは、コースワークで指定されたヴァリアンの教科書で勉強し

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  • 経済学者がこぞって読むべき物理の本 - hiroyukikojima’s blog

    今回は、久々に物理学のの紹介をしようと思う。紹介するのは、田崎晴明『統計力学I』培風館だ。このの元となる原稿は、かなり前に入手していた。ぼくが、田崎さんにぼくの経済学の教科書を献したら、田崎さんが、お礼に(しかえしに)TeXで作った原稿を製した分厚い冊子をプレゼントして下さった(送りつけてきた)のである。そのときは、ざっと斜め見しただけだったのだけど、今年に入って、(前半だけ)真面目に読んでみたのだ。 統計力学(1) (新物理学シリーズ) [ 田崎晴明 ] ジャンル: ・雑誌・コミック > 科学・医学・技術 > 物理学ショップ: 楽天ブックス価格: 3,672円なぜ今頃読んだか、というと、それは経済学的なモチベーションからなのだ。 経済学では、「ミクロとマクロがいったいどうつながっているのか」というのは、いまだに解決されていない難題であり、突破口を見つけなければならない課題である

  • もはや思想書と呼ぶべき数学書 - hiroyukikojima’s blog

    今回は、黒川先生の新著である黒川信重『リーマンと数論』共立出版をエントリーしよう。 このは、「リーマンの生きる数学」というシリーズものの第1巻。リーマン歿後150年を記念して刊行が開始されたシリーズだ。第1巻の書は、リーマンのゼータ関数から発展した数論の全貌を鳥瞰し、リーマン予想解決への道筋を模索した内容となっている。 リーマンと数論 (リーマンの生きる数学 1) [ 黒川 信重 ] ジャンル: ・雑誌・コミック > 科学・医学・技術 > 数学ショップ: 楽天ブックス価格: 4,320円 当は、来月に刊行されるぼくの新著、小島寛之『証明と論理に強くなる』技術評論社を紹介しようか、と思ったのだけど、刊行がまだだいぶ先(1月11日)なので、来週あたりになったら、エントリーすることにしたのだ。(お楽しみに)。 実は、書黒川信重『リーマンと数論』共立出版は、目次を見た段階では、「ぼくには

  • 思想としてのガロア理論 - hiroyukikojima’s blog

    自分も寄稿している雑誌『現代思想』青土社」の4月号、特集「ガロアの思考〜若き数学者の革命」が届いた。 現代思想2011年4月号 特集=ガロアの思考 若き数学者の革命 作者: 上野 健爾,吉田 輝義,砂田 利一,黒川 信重,小島 寛之,竹内 薫出版社/メーカー: 青土社発売日: 2011/03/28メディア: ムック購入: 15人 クリック: 269回この商品を含むブログ (6件) を見る執筆陣が豪華だし、なかなかがんばった特集なので、紹介してみたいと思う。毎日毎日、「これは悪夢か幻覚ではないか」としか思えない緊迫した状況が続いていて、それどころでないかもしれないけど、(こんなときだからこその)抽象数学でひと時の息抜きをしていただければ、と思う。 ガロアは、19世紀のフランスの数学者で、19歳で300年以上未解決の難問を解き、20歳で決闘をして死んだ、というあまりに劇的な人生を送った天才だ。

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  • スティグリッツさんの宇沢先生を思う気持ちに心が熱くなる - hiroyukikojima’s blog

    宇沢先生の新著が刊行された。タイトルは、『宇沢弘文 傑作論文全ファイル』東洋経済新報社だ。 宇沢弘文 傑作論文全ファイル [ 宇沢 弘文 ] ジャンル: ・雑誌・コミック > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 4,860円書は、宇沢先生のパソコンに記憶されていた大量の原稿を、東洋経済の編集者さんが丁寧に整理して、「絶対に世に残すべきだ」と考えた原稿(傑作論文)を編纂してにしたものである。大事なことは、編集者さんは、宇沢先生が生前のうちにコンタクトし、この企画を開始した、という点だ。すなわち、書は、宇沢先生のご意志の下に製作されたのである。 残念なことに、編纂の途中で宇沢先生がご逝去されたため、最後の原稿のチェックはご遺族が行われた。ご遺族の依頼を受けて、ぼくも原稿に目を通し、弟子として、経済学者として、いくつかの誤植を指摘し、コメントをし、提案をさせていただいた。書は、400

  • 数学の未解決問題は、今と昔でどう違うか - hiroyukikojima’s blog

    今回のエントリーは、雑誌『現代思想』青土社の増刊号『未解決問題集』について。これは、現代における数学界の未解決問題について、特集を組んだものだ。 現代思想 2016年10月臨時増刊号 総特集◎未解決問題集[/雑誌] / 青土社 ジャンル: ・雑誌・コミック > 雑誌 > 趣味・車・ペット雑誌ショップ: CD&DVD NEOWING価格: 1,404円 ぼくは、この特集に、数論の黒川信重先生と代数幾何の加藤文元先生と一緒に「数学(者)にとって未解決問題とは何か」という鼎談で参加した。 少し内幕をばらすと、実はこの鼎談の話が来たとき、ぼくは正直断ろうと思ったのだ。だって、古典的な未解決問題ならともかく、現代の未解決問題なんて、ぼくにはさっぱりわからないし、司会役をするだけと言っても、黒川さんや加藤さんから読者にとって有意義な話を引き出せる能力なんてないからだ。でも、黒川先生にはいつもお世話

  • 10を聞いても1しかわからない人のためのゼータ関数入門 - hiroyukikojima’s blog

    8月がこんなに忙しい年は初めてで、今まで、全くブログを更新する余裕がなかった。 今回は、更新できない間に、ちょこまか読んだ数学書、小山信也『素数とゼータ関数』共立出版の紹介をしよう。 【送料無料】 素数とゼータ関数 共立講座 数学の輝き / 小山信也 【全集・双書】 ジャンル: ・雑誌・コミック > 科学・医学・技術 > 数学ショップ: HMV&BOOKS online 1号店価格: 4,320円ぼくが、中学生のための受験雑誌『高校への数学』東京出版で素数についての連載をしていることは、何度か書いた。その参考のために、書を読むことにしたのだ。しかし、単なる参考を超えて、このはとてもすばらしいであった。 何がすばらしいか、と言えば、書はゼータ関数のことを、当に丁寧に、至れり尽くせりで解説していることである。 数学書の多くは、「1を聞いて10を知る」人に向けてかかれている。極力、最

  • P≠NP問題がざっくり理解できる本 - hiroyukikojima’s blog

    * 追記(6月27日) 最後の紹介した「約数ゲーム」について、メールで解答を教えてくれた人がいたので、最後に追加しました。 最近、野崎昭弘『「P≠NP」問題』ブルーバックスを読んだので、レビューをエントリーしようと思う。 そもそも、このを読もうと思ったのは、ある雑誌の企画で「数学の未解決問題」について、ある数学者と討論をすることになっていたのがきっかけだった。ミレニアム問題のいくつかが話題にのぼりそうなので、P≠NP問題についても少し知識を補充しておこうと思ったのだ。 でも、アマゾンのレビューで酷評されているのを読んで、いくぶん躊躇した。それで、少し時間が空いたけど、屋で立ち読みしてみて、その場で購入した。少なくともぼくには、アマゾンのレビューはミス・ディレクションにすぎないものだとわかった。買って帰って、速攻で読了したが、ぼくの要求にかなったであった。アマゾンのレビュー欄は、まあ、

  • 数学は遠きにありて想うもの - hiroyukikojima’s blog

    実は、また、数学者たちと鼎談をすることになり、そのお題のために、リーマン面・層・コホモロジー群・スキームの勉強を再開した。 リーマン面というのは、ごく小さい部分だけを局所的に見ると「複素平面」と同一視できるような空間のこと。逆に言うと、複素平面の原点付近の円をたくさん貼り合わせて作り出せる空間のことだ。例えば、リーマン球面は、二枚の円をお椀のように丸めて反対向きにはめ込んで球形にしたリーマン面の一種である。ドーナツ型(トーラス)も円を湿布薬のようにぺたぺたと貼っていけば作れるからリーマン面だ。 リーマン面・コホモロジー群は、小木曽啓示『代数曲線論』朝倉書店で勉強している。このは以前にも、続・続・堀川先生とキングクリムゾンの頃 - hiroyukikojimaの日記のエントリーで紹介したが、もう一度最初から読み直した。ちなみにこのは、「代数曲線」と題するより、「リーマン面」と題するべき

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  • 等差数列の中の素数からラングランズ予想へ - hiroyukikojima’s blog

    もう、すいぶん前、1年以上前に、黒川信重『ガロア表現と表現論』日評論社の一部を紹介した(ガロアの定理の短めの証明が読める - hiroyukikojimaの日記)。このときは、「ガロアの基定理」、すなわち、「代数拡大体の中間体と、その自己同型群の部分群が1対1対応する」という定理の、非常に短く、わかりやすい証明がこのに載っているよ、ということを書いた。それで、このに載っている他の定理のことも近いうちに書く、と予告してたんだけど、なんと! それから、1年以上も歳月が流れてしまった。 前々回のエントリー(テレ東ドラマ『電子の標的2』に協力をしました - hiroyukikojimaの日記)で触れたように、今ぼくは、雑誌『高校への数学』東京出版に「素数の魅力」という連載を持っていて、そのため、素数について、いろいろと調べ直している。そこで、「ディリクレの算術級数定理」について、どう紹介

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  • スティグリッツの思想 - hiroyukikojima’s blog

    前々回に、スティグリッツの講演を聴いてきた話を書いた(スティグリッツ氏の講演を聴いてきた - hiroyukikojimaの日記参照のこと)。それは、故・宇沢弘文先生のメモリアル・シンポジュウムでの講演だった。ぼくは、以前に、スティグリッツの『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』徳間書店を読んで、「スティグリッツの論文に感じるシャープさが全く見られない、ぼけちゃったんじゃあるまいか」と、残念な気持ちと心配な気持ちが勃興し、その後のスティグリッツの著作を追ってこなかった。 でも、今回のメモリアル・シンポジュウムを聴いて、そんなことはない、と悟った。そればかりではなく、「スティグリッツこそが宇沢先生のアメリカでの生粋の後継者なんだ」と気づかされた。宇沢先生の日のお弟子さんたちは、新古典派時代の先生の業績を受け継ぐ人と、制度学派としての先生の思想を受け継ぐ人に完全に分断されてしまい、その両方

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  • スティグリッツ氏の講演を聴いてきた - hiroyukikojima’s blog

    昨日、宇沢弘文教授メモリアル・シンポジウム「人間と地球のための経済 ― 経済学は救いとなるか?」が、国連大学で開催されたのに行ってきた。(人間と地球のための経済 ― 経済学は救いとなるか? - 国連大学参照)。主催は、宇沢先生の思想の普及を目標とする非営利団体・宇沢国際学館。 シンポジウムは、宇沢先生のご子息・宇沢達さんによる宇沢先生の業績と思想の紹介、ノーベル経済学賞受賞者ジョセフ・スティグリッツ氏による講演(1時間)、宇沢先生のお弟子さんである松下和夫氏による宇沢先生の環境問題へのアプローチの紹介、スティグリッツ氏・宇沢達さん・松下和夫氏をパネリストとする討論、というプログラムとなっていた。 ここでは、スティグリッツ氏の講演についてだけ感想を書くことにする。 とは言っても、氏の講演内容をきちんと把握できているわけじゃないことを前もって弁解しておきたい。なぜなら、英語が苦手なぼくは同時通

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  • 黒川信重さん、加藤文元さんとトークイベントをしてきました! - hiroyukikojima’s blog

    先週の金曜日、2月18日に、神保町の書泉グランデにて、トークイベントに参加した。 前回(素数の個数が、自然対数(log)で表せるのはなぜか - hiroyukikojimaの日記)に告知した通り、東工大の数学者である黒川信重先生と加藤文元先生のトークに飛び入りという形で登壇した。これは、雑誌『現代思想』増刊号の「リーマン」の刊行記念に企画されたイベントだ。このでは、ぼくは、黒川先生と加藤先生との鼎談「リーマンの数学=哲学」に参加しており、さらには、原稿「リーマン予想まであと10歩」を収録している。 現代思想 2016年3月臨時増刊号 総特集◎リーマン -リーマン予想のすべて- 作者: 黒川信重,小島寛之,加藤文元,上野健爾,砂田利一,佐藤文隆,高瀬正仁,深谷賢治,林晋,郡司ペギオ幸夫,森元斎,小山 信也出版社/メーカー: 青土社発売日: 2016/02/19メディア: ムックこの商品を含

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  • リーマンについての鼎談と、NHKの番組でのイギリス数学者の発言のこと - hiroyukikojima’s blog

    久しぶりの、そして、今年初めてのエントリー。このブログには、月に最低2回はエントリーをしたいと思ってるんだけど、1月は期末試験やらセンター試験やらでなかなか余裕がなかった。まだ、期末試験の採点の最中だけど、やっとエントリーする時間ができた。今年もできる限り、近況をエントリーしたいと思うので、ご愛読のほどよろしく。 もう原稿の校正も済んだし、出版社からの告知もなされてるみたいだから書いてしまってもいいと思うんだけど、『現代思想』青土社の増刊号で、数学者リーマンの特集号が2月に刊行される予定だ。今年は、リーマン没後150年、生誕190年という年にあたり、その記念の特集である。記事の一つとして、年末に黒川信重先生と加藤文元先生とぼくとで、リーマンについての鼎談を行った。黒川先生は、いうまでもなく、リーマン予想の専門家として、加藤先生は代数幾何の専門家として、それぞれの立場からのリーマン観を語って

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  • 続・続・堀川先生とキングクリムゾンの頃 - hiroyukikojima’s blog

    先週、遂にキングクリムゾンのライブを観てきた。水曜日と木曜日の二日間。往年だったら、東京で行われるすべてのライブと、大阪や名古屋も一回程度を観るくらいだったので、それに比べるとまことに不意である。まあ、あまりに多くのことがこの時期に重なってしまったので仕方ない。それでも二日分確保できたのは、気合いとしかいいようがない。 クリムゾンの来日と、数学科のときのゼミの教官であった堀川先生とのできごとが妙にシンクロする不思議さがある。このことは、堀川先生三部作とキング・クリムゾンの頃 - hiroyukikojimaの日記、それから、続・堀川先生とキング・クリムゾンの頃 - hiroyukikojimaの日記に書いたが、今回の来日も実は、微妙に堀川先生とシンクロしていた。それは、このところずっと、先生の著作『新装版 複素代数幾何学入門』岩波書店を読んでいたからだ。これは、堀川三部作の一冊で、中でも

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  • 続・堀川先生とキング・クリムゾンの頃 - hiroyukikojima’s blog

    ぼくの指導教官だった堀川先生の三冊の著作が、最近、相次いで復刊された。それを記念にして一冊ずつ三回に分けて紹介している。前回は、堀川先生三部作とキング・クリムゾンの頃 - hiroyukikojimaの日記で、『新しい解析入門コース』日評論社を紹介した。これは、東大の一般教養の1年生向けの解析学の講義を収録した名著だった。今回は、二冊目として、『複素関数論の要諦』日評論社を紹介しよう。これは、東大数学科に進学が内定している2年生の後期の講義を収録したものである。 複素関数論の要諦[新装版] 作者: 堀川穎二出版社/メーカー: 日評論社発売日: 2015/08/25メディア: 単行この商品を含むブログ (2件) を見るこのは、前にも一度当ブログで熱烈に紹介している。読者に優しい数学書を書く技術 - hiroyukikojimaの日記がそれである。今回は、これとは違った角度から紹介す

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    harumanachika
    harumanachika 2015/09/21
    d.hatena.ne.jp/hiroyukikojima/20150920/1442729061
  • 堀川先生三部作とキング・クリムゾンの頃 - hiroyukikojima’s blog

    ぼくが数学科のときに教えを受けた堀川穎二先生の著作三冊が、相次いで復刊された。 一つは、『新しい解析入門コース』日評論社、一つは『複素関数論の要諦』日評論社、そして一つは『複素代数幾何学入門』岩波書店だ。すべて、「新装版」と銘打たれている。どれもが名著なので、復刊されたのは、非常に嬉しいことである。せっかくだから、紹介文をエントリーしたい。ついでに、ぼくが堀川先生に教わっていた頃の思い出話も(興味ある人は希有だとは思うけど)添えようと思う。一回に一冊ずつ、三回に分ける予定だ。 今回は、『新しい解析入門コース』。これは、初版が1992年のである。 新しい解析入門コース[新装版] 作者: 堀川穎二出版社/メーカー: 日評論社発売日: 2014/10/16メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログを見るこれは、大学レベルの微分・積分の教科書なんだけど、ものすごく斬新な教科書。

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    harumanachika 2015/09/07
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  • 「空間」の作り方 - hiroyukikojima’s blog

    今月の後半に、数学者・黒川信重先生との共著『21世紀の新しい数学〜絶対数学、リーマン予想、そしてこれからの数学技術評論社が刊行されるので、今回は、それに関連したエントリーを書こうと思う。既に、アマゾンでは予約ができるようだから、リンクしておく。 21世紀の新しい数学 ~絶対数学、リーマン予想、そしてこれからの数学~ (知の扉) 作者: 黒川信重,小島寛之出版社/メーカー: 技術評論社発売日: 2013/07/23メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (17件) を見るこのの詳しい内容については刊行した頃に宣伝するつもりだから、ここではざっくりした説明だけに留める。このは、ぼくが黒川先生から、最新の数論についていろいろなことを聞き出す対談部がメイン、それに、ぼくの「図解で磨こう!数学センス」という図解解説が付いて、さらに、黒川先生のレクチャー「空間と環」が付いてる、と

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  • abc予想が解決された? - hiroyukikojima’s blog

    京都大学数理解析研究所の望月新一教授が、「abc予想」を解決した、ということが新聞などで話題になっている。望月さんが総ページ数500ページに及ぶ4の論文をホームページに公開し、それが「ネイチャー」で報じられたからだ。 実は、先週のアエラ(10/8日号)では、この件に関して、数学ライターの中村亨さん(コマネチ大学の出題者)とぼくからの取材で一記事を作って報道している。望月さんと数理解析研が一切取材に応じない方針だそうで、編集者はがっかりしていた。それで、中村さんとぼくに(つまり、プロの数学者でない人に)白羽の矢がたったのだろう。こういうことがあるとつくづく思うのは、市民と学者の間をつなぐ専門報道者の必要性だ。何もゴシップに関する取材にまで誠実に答えよ、とはいわないが、マスコミを介して市民が大きな関心を持っているこのような大きな業績に関しては、ある程度は市民への情報サービスをしてほしく思う

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