1872年に日本初の洋風調剤薬局として誕生した資生堂。同社では「品質の良いものを適正な価格で」という創業者の創業理念を実践する際の指針「五大主義」の下、CSR活動やブランド価値の向上に取り組んでいる。 企業文化に刻まれた創業者の「想い」 国内で化粧品業界のリーディングカンパニーである資生堂が、1872年に日本初の洋風調剤薬局として誕生したことを知る人は多くはないだろう。 当時、粗悪な薬が不当に高い値段で売買されていることを目にした創業者の福原有信が「品質の良いものを適正な価格で販売したい」との理念の下に同社を起業した。その後、1888年にペースト状の歯磨き粉を発売することで絶大な支持を得ることに成功。1897年にはついに高級化粧水「オイデルミン」を発売することで、化粧品事業への進出にまでこぎつける。 現在、資生堂の相談役を務める弦間明氏によると、同社の企業文化には創業者の想いが刻み込まれて