丸紅がプライベートクラウドの構築に本格的に取り組み始めた。2008年に始動した情報系のシステム統合が完了したことを受け、基幹系を含む全社プラットフォームを整備する。現場担当者をサーバーなどコンピュータリソースの調達から解放することで、業務の高度化・効率化を徹底するのが目的だ。 2009年11月の半ば、丸紅の情報企画部長である白石寿太郎氏は経営会議に臨み、プライベートクラウドの構築に本格着手することを説明し、了承を受けた。 経営会議で白石部長は、「アプリケーションごとにサーバーを用意する方法は、単にサーバーを積み上げているだけでコスト高だった。サーバーを集約し、必要なときに必要な能力を割り振りながら提供するのがクラウドだ」と説明した。この言葉を受け役員たちはゴーサインを出した。 まず情報系を仮想化技術で統合 丸紅におけるプライベートクラウド構築案件がすんなりと承認された背景には、情報系システ