2006.01.31 文章のリセット効果について カテゴリ:文章論 文章を書く行為を定期的に続けていると、そこにはある効能が存在していることに気づく。それを一言でいえば「リセット効果」ということになるだろうか。 ふだんわれわれの頭の中はどうなっているか。他人の頭の中にもぐりこんだことがないのでたしかなことはいえないが、さまざまな雑念というか、折に触れてのもろもろの感想、所見、感情がもやもやとしたエクトプラズマを形成し、そこにただよっているのではないか。何かを見、何かに触れ、何かを耳にするにつれ、われわれは何事かを感じ、何事かを思う。しかし、それらの断片的な感想は頭のなかをしばらくふわふわとただよっては、やがて音もなく消えてゆく。 これは考えてみれば、きわめて不安定な状態といえる。しかし、この不安定な状態が毎日毎日繰り返されると、やがてはそこに「不安定という名の安定状態」が訪れる。もやもやと