税制としてどうか 財務省は、自動車課税を根本的に見直す方向で話を進めている。その背景は、自動車を取り巻く環境の変化が大きい。もともと、自動車税はクルマの所有の有無やエンジンの排気量に対して課すものだった。 ところが、カーシェアリングの普及により自動車は個人が所有するものではなくなりつつある。また、電気自動車の普及でエンジンも小型化し、ガソリン自体使わないクルマも増えてきた。 そこで検討されているのが、自動車の走行距離に応じて、利用者に課税していく方式だ。これは言い換えれば、同じクルマに乗り続けるほど税金を取られることにもなる。モノを大切にするほど重税になるのは納得できない気もするが、税制としてどうなのか。 新しい税制を作るとき、財務省はアメリカ、イギリス、フランス、ドイツなどの税制を参考にすることが多い。 こと自動車課税に関しては、各国それぞれ複雑だ。どの国も、中央政府(国)と地方政府(地