スターバックスの「カフェラテ」トールサイズ。通貨の実力や物価を測る指標にもなっている=東京都千代田区で、赤間清広撮影 欧米などを初めて訪れた日本人の多くが驚くことがある。物価の高さだ。東京が「世界一物価の高い都市」と言われていたのは、はるか昔。デフレ経済が定着して、いつの間にか海外と大きな差ができてしまったようだ。 海外の物価の現状はどうなっているのか。ワシントン、ロンドン、北京を拠点に取材に飛び回る毎日新聞の現役特派員を動員して調査に着手した。そこから浮かび上がってきたのは「安い日本」というさみしい現実だ。 日本の物価、G7で最低? その国の物価水準を探るには、世界的なチェーン店を訪ねてみるのが手っ取り早い。 まず調査したのは、コーヒーチェーン「スターバックス」。世界中の店舗で販売しているカフェラテのトールサイズの値段(税抜き)を比べると、日本円換算(3月1日時点)で最も高かったのが北京