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ブックマーク / number.bunshun.jp (90)

  • JC制覇、アーモンドアイは完璧な馬。ルメール「サッチ・ア・ストロング」(島田明宏)

    可憐な美少女が衝撃の世界レコードを叩き出し、歴史的名馬への道を歩み出した。 第38回ジャパンカップ(11月25日、東京芝2400m、3歳以上GI)をクリストフ・ルメールが乗る1番人気のアーモンドアイ(牝3歳、父ロードカナロア、美浦・国枝栄厩舎)が、従来の記録を一気に1.5秒も短縮する2分20秒6のJRAレコードで優勝。これはサラブレッドがチャンピオンディスタンスで初めて2分20秒台に突入した世界レコードでもある。 3歳牝馬の勝利は2012年のジェンティルドンナ以来6年ぶり2頭目。ルメールは今年のJRA・GI勝利を「8」とし、自身の最多勝記録を更新した。これが今年199勝目。武豊しか到達していない年間200勝に王手をかけるなど、記録づくめの一戦となった。 アーモンドアイは最内の1番枠。国枝栄調教師は「あまり好ましくない。1コーナーでもみくちゃにされなければいいが」と渋い表情で語り、ルメールも

    JC制覇、アーモンドアイは完璧な馬。ルメール「サッチ・ア・ストロング」(島田明宏)
  • 大谷翔平が社食で牛丼を食べた夜。「時間の使い方」こそ一番の才能。(田中大貴)

    「翔平のプライベートな時間は、二刀流を続けるためにある」 「自由時間はすべて、自らを高めるために使っている」 こう語るのは、日ハム時代に大谷翔平と同じ5年間を投手コーチとして過ごした黒木知宏氏。栗山英樹監督を含め、周囲の人が大谷翔平というアスリートを語るとき、決まって「時間」という言葉が使われるのが特徴的です。 投手と打者。大谷選手は前代未聞の二刀流をプロの世界で、しかも、信じられないような高い次元で実現させてきました。 24時間365日という、すべての選手に平等である「時間」。この「時間」と向き合い、「投手だけに時間を使う」「打者だけに時間を使う」のではなく「両方に時間を費やす」という至難の業をやってのけてきました。 そして、アメリカに渡っても、大谷選手こだわりの二刀流はさらに進化を遂げ、大リーグの舞台でも認められるスタイルになりました。 「社に行きましょう」 黒木氏の口から大谷選手

    大谷翔平が社食で牛丼を食べた夜。「時間の使い方」こそ一番の才能。(田中大貴)
    hatanaka
    hatanaka 2018/11/26
  • JCのアーモンドアイに死角はあるか。過去から浮かぶ優勝馬の条件は……。(江面弘也)

    牝馬三冠を達成し、注目を集めるアーモンドアイ。 果たして古馬や外国馬相手にも勝利し、名実ともに最強となるのか。 日初の国際GIレースを初回から見続ける穴党の予想はいかに。 Number966号(2018年11月22日発売)から全文掲載します! ジャパンカップも38回目になるが、初期のころと比べてずいぶんと風景が変わった。様々な国から招待枠いっぱいの馬が来日してにぎやかだった初期は、外国のビッグネームが負ければ「物見遊山」と言われ、たまに日馬が勝つと「地の利」という言葉が使われた。 しかし、いまは日馬が勝つのがあたりまえになった。'98年にエルコンドルパサーが日馬として6頭目の優勝馬になってからの20年間、外国馬の優勝は2回しかない。 外国馬が最後に勝ったのは'05年のアルカセット(イギリス)で、馬券に絡んだのも'06年の3着ウィジャボード(イギリス)が最後である。思えばそれからの1

    JCのアーモンドアイに死角はあるか。過去から浮かぶ優勝馬の条件は……。(江面弘也)
  • エッフェル塔の下にクレーコートが出現。「未来のエース」が繰り広げた熱い戦い。 [PR]

    エッフェル塔の嫌いな者はエッフェル塔へ行け――。パリでエッフェル塔の見えない唯一の場所はエッフェル塔の中だという皮肉めいた言い習わしだ。パリ市内のどこからでも見えるシンボリックな鉄の塔は130年近くもの間変わらずそこに聳えている。 パリの人々にとっては当たり前の存在だが、風薫る初夏の数日間、この季節らしいパリのもう一つのシンボルがそこでドラマチックに融合し、非日常的な光景を繰り広げていた。 時はフレンチ・オープンの真っ最中。クレーコートテニスの最高峰ローランギャロスからも見えるエッフェル塔の真下に、同じ赤土のコートが敷かれ、世界各国から集まった13歳未満の将来有望な選手たちが戦っていた。 フレンチ・オープンのオフィシャルパートナーとタイムキーパーを務める『ロンジン』の主催で、今年9回目を迎える『ロンジン フューチャーテニスエーストーナメント』だ。 今年は、同ブランドのアンバサダーを務めるシ

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  • 日本バスケ女子の至宝・今野紀花。NCAA強豪で渡邊雄太、八村塁に続け。(青木崇)

    バスケットボール女子U18日本代表選手で、聖和学園に通う今野紀花が、昨季NCAAファイナルフォー進出の強豪、ルイビル大(アメリカ・ケンタッキー州)への進学を決断した。 すべての始まりは、昨年6月に中国の東莞市で行われたNIKEオールアジアキャンプ。最優秀選手となった今野に対し、キャンプのコーチだったダニエル・ビグリオンが「NCAAでやれる」と声をかけた。 今野自身の正直な心境は、「全然実感もないし、想像がつかなくて……」というものだったが、NCAAのゲームを動画で見たりいろいろな人からアメリカのバスケットボールについて話を聞いたりするうちに、その心境は少しずつ変化していく。 ワンハンドでジャンプシュート。 今野紀花はいったいどんな選手なのか? 答えは次のとおり。 インドネシアで行われたアジア大会の3x3とインドで開催されたU18アジア選手権で日本代表に選ばれ、銀メダルを獲得した178cmの

    日本バスケ女子の至宝・今野紀花。NCAA強豪で渡邊雄太、八村塁に続け。(青木崇)
  • 小笠原満男が掲げたACL優勝カップ。「キャプテンはあなたですから」(寺野典子)

    優勝セレモニーを待つ間、ピッチ中央に立っていた大岩剛監督のもとに突然選手たちが駆け寄り、ペットボトルの水をシャワーのように掛けて指揮官を祝った。驚くように振り向いた監督は、ひとりの選手の手を取り、自身の胸のなかに引き寄せ、ギュッと抱擁する。 小笠原満男を抱き寄せるその力強さとそこにこめられた様々な想いは、スタンドから見ていても伝わってきた。鈴木満強化部長の言葉が脳裏によみがえる。 「やっぱりベテランで、実績のある選手を外すときというのは、すごく難しい部分があるんだけど、満男の処遇だとか……。そういう切り替えをうまくやってくれた。そういうところでは、意外とシビアに見ながらやれるのが剛の良さかなと思っている。 やっぱり選手に対して優しいから。すべての選手に対して、思いを持ってちゃんと接してやってくれていると感じている。選手との信頼関係を築いているから。選手と1対1で話してフォローもしているし。

    小笠原満男が掲げたACL優勝カップ。「キャプテンはあなたですから」(寺野典子)
  • 根尾昂にトーチュウが狂喜乱舞し、金本監督辞任にデイリーは激怒した。 - ドラフト会議 | プロ野球 - Number Web - ナンバー

    ドラフト会議当日のスポーツ新聞は推理小説でもある。 今年は横浜DeNAの1位指名予想が割れていた。根尾昂(大阪桐蔭)が2紙、上茶谷大河(東洋大)が2紙、吉田輝星(金足農)が1紙。正解は小園海斗(報徳学園)だった。 楽天や阪神、広島も1位は決まっているように見えてまだ謎の部分が紙面に漂っていた。結果、広島は大方の予想通りに小園を指名したが、楽天と阪神は藤原恭大(大阪桐蔭)を指名。スポーツ新聞でこの予想を当てたのは1紙ずつ。ほかは根尾予想だった。 根尾は6、7球団指名という予想が多かったが実際には「根尾4」「小園4」「藤原3」と割れた。おそらくだが、各球団も当日のスポーツ紙予想を見てギリギリまで話し合うのだろう。競合覚悟か、変更か。となるとドラフト当日のスポーツ紙は見物する側にも「一級の資料」ということになる。 指名選手を公表する球団もいくつかあった。中日ドラゴンズは地元・岐阜出身の根尾指名を

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  • プリンセス駅伝のトラブルを考える。ルールと連絡体制の再確認が必要だ。 - 陸上 - Number Web - ナンバー

    10月21日に開催されたプリンセス駅伝のアクシデントが、波紋を呼んでいる。 まず、出来事を整理しておこう。 ・岩谷産業の2区を走る飯田怜が、中継所手前、およそ300mの地点から正常な状態では走れなくなり、四つん這いでタスキをつないだ。 ・3区では、先頭を走っていた三井住友海上の岡春美が、脱水症状のため蛇行や逆走をしてしまい、最終的には途中棄権。 このアクシデントを受け、翌日のテレビでも飯田の競技続行に関しての賛否、インターネット上でも「美談にしてしまっていいものか?」といった議論が起きている。 なにが正解だったかは、正直、分からない。 しかし、駅伝のルールを読み解いていくと、よりよい選択肢があったのではないか――と感じている。 ルールブックの中にヒントがある。 私が気になったのは、審判員が選手をケアしたいものの、動くに動けない様子が映像から感じられたことだ。 「選手に触れてしまったら、そ

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  • 村田諒太、夢のラスベガスで散る。今後は「ゆっくり考えればいい」。(渋谷淳)

    のボクシングファンにとって、何より村田人にとって、この敗戦は「無念」という一言に尽きるのではないだろうか─―。 WBA世界ミドル級チャンピオン、村田諒太(帝拳)が20日(日時間21日)、中学生のときから夢見たラスベガスのリングで散った。 ランキング3位の指名挑戦者、ロブ・ブラント(米)を迎えた2度目の防衛戦は大差判定負け。1年間守った王座からあっけなく陥落した。著者はDAZNで観戦。以下、現地からの情報はボクシング・ビート誌の島篤史編集長に頼ったレポートである。 まずは試合を振り返ってみよう。試合は初回から挑戦者が優位に立った。いつものようにガッチリとガードを固める村田に対し、ジャブ、ワンツー、左右のボディブローを躊躇なく繰り出していく。村田に的を絞らせないようよく動き、しっかり手を出して、前に出たい村田を止めようというはっきりした意図が伝わってきた。 村田もこれは想定内だったろう

    村田諒太、夢のラスベガスで散る。今後は「ゆっくり考えればいい」。(渋谷淳)
  • アパパネに続き、アーモンドアイで牝馬3冠達成した国枝調教師の手腕。(平松さとし)

    異変が起きたのは彼女が改めて女王として君臨した十数分後の事だった。 現場を目撃したカメラマンや記者の多くは「脚元の故障?」「今後は白紙になるのでは?」と眉間に皺を寄せて口にした。 アーモンドアイが史上5頭目の牝馬3冠馬となったのは10月14日。 3冠を懸けた秋華賞の舞台では単勝1.3倍の圧倒的1番人気に推された。そして、実際に人気に応えて優勝するわけだが、実は決して平坦な道を突き進んでの戴冠だったわけではない。 オークスの後、休養した彼女は、秋華賞の前に叩き台としてのプレップレースを使う事はなく、3冠達成という偉業に休み明けで挑むことになった。 「何かアクシデントがあってぶっつけになってしまったわけではありません。当初の予定通り、順調にここ(秋華賞)での戦列復帰なので、何も問題はありません」 レース4日前の追い切りで 指揮官の国枝栄調教師はそう言って順調を強調していた。しかし、そんな言葉に

    アパパネに続き、アーモンドアイで牝馬3冠達成した国枝調教師の手腕。(平松さとし)
  • 村田諒太、防衛戦へ「ナチュラル」。ラスベガスの喧騒と本人の静謐さ。(二宮寿朗)

    ラスベガスのネオンサインが村田諒太をまばゆく映し出している。 ストリップ通りの中心部には「MURATA×BRANT」の開催を告知する大きな電子看板が数カ所、現れている。ボクシングの聖地が、日からやってくるミドル級チャンプを歓迎するように。 20日(日時間21日)新リゾートのパークMGMに併設されたパークシアターにて、WBA世界ミドル級3位ロブ・ブラント(アメリカ)の挑戦を受ける。村田にとってラスベガスでの試合は3度目になるが、王者としてメーンイベントを務めるのは初めてだ。プロデビューしてからは、何度も合宿を張ってきた思い出の地。彼はここに来るたびに、大いなる野望を胸に誓ってきた。 記事になるリップサービスはなし。 数時間前、試合会場では出場選手が顔をそろえての記者会見が行われた。 さぞ胸いっぱいの高揚感が伝わってくるかと思いきや、村田はその欠片すら見せなかった。 「この機会をいただいた

    村田諒太、防衛戦へ「ナチュラル」。ラスベガスの喧騒と本人の静謐さ。(二宮寿朗)
  • 「今の日本で一番強い、特別な馬」 アーモンドアイが完勝で牝馬三冠! - Number Web

    レースを終えて、クリストフ・ルメールは大きく息を吐いた。アーモンドアイに三冠を取らせる責任を感じていたのかもしれない。 やはり、新たな歴史を築く可能性のあるスーパーホースだった。 第23回秋華賞(10月14日、京都芝内回り2000m、3歳牝馬GI)を、クリストフ・ルメールが騎乗する1番人気のアーモンドアイ(父ロードカナロア、美浦・国枝栄厩舎)が優勝。史上5頭目の牝馬三冠を達成した。 オークス以来、約5カ月ぶりの実戦となったアーモンドアイの馬体重は、前走からプラス14キロの480キロ。水曜日に美浦の坂路で49秒7という猛時計を叩き出し、さらに長距離輸送があってもこれだけ増えたということは、この馬にとってはオーバーワークでも何でもなかったということだろう。 国枝調教師はこう話した。 「仕上がりの早い、気のいい馬なので、ぶっつけ番になることに関しては心配していませんでした。それでも、仕上がりは

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  • 井上尚弥の衝撃KO、何が起きたか。「あの60秒で凄く駆け引きをした」 - ボクシング - Number Web - ナンバー

    これはもう、事件である。 圧巻のパフォーマンスで世界を驚かせる井上尚弥(大橋)がまたしてもやってくれた。 7日、横浜アリーナで行われたワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級準々決勝、WBA世界同級タイトルマッチで、王者の井上尚弥(大橋)は元WBAスーパー王者の挑戦者、フアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)にわずか初回1分10秒でKO勝ち。同王座の初防衛に成功するとともに、WBSS準決勝に駒を進めた。 こんな結末をまったく予想しなかったわけではない。さかのぼること5カ月前、井上はバンタム級進出初戦で、10年間無敗のWBA王者、ジェイミー・マクドネル(英)をわずか1分52秒で仕留めていたからだ。 とはいえ、今回は久々に対戦するサウスポーであり、ラフファイトもいとわないパヤノが相手である。アマで528戦のキャリアを持ち、プロでも世界チャンピオンを経験している。 何より

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  • 頂点はエネイブル&デットーリ!凱旋門賞への日本馬の挑戦は続く。(島田明宏)

    舞台が変わっても、臨戦過程が完璧ではなくても、強い馬は強かった。 第97回凱旋門賞(10月7日、仏パリロンシャン芝2400m、3歳以上GI、19頭立て)を、ランフランコ・デットーリが騎乗する1番人気のエネイブル(牝4歳、父ナサニエル、英ジョン・ゴスデン厩舎)が優勝。史上7頭目の連覇を果たした。 僅差の2着には3番人気の3歳牝馬シーオブクラス、3着は9番人気のクロスオブスターズ。 日から参戦した武豊のクリンチャー(牡4歳、父ディープスカイ、栗東・宮博厩舎)は17着に敗れた。 最内の1番枠から出たクリンチャーはまずまずのスタートを切り、内の3番手にポジションを固定した。 切れるタイプではないが、その代わり、極悪の不良馬場になった昨年の菊花賞で2着、重馬場になった今年の京都記念で1着になったように、ヨーロッパの力のいる馬場への適性が見込まれた馬だ。 エネイブルの独走態勢から……。 武がレース

    頂点はエネイブル&デットーリ!凱旋門賞への日本馬の挑戦は続く。(島田明宏)
  • 棚橋弘至、再び奪われた新日本の主役。

    「オレがオカダに勝つのに何年かかったと思っているんだ」 棚橋弘至は忘れていた何かを思い出したように声を荒げた。 棚橋は9月23日、神戸ワールド記念ホールで来年1月4日の東京ドームで行われるIWGPヘビー級王座挑戦の権利証の防衛戦をオカダ・カズチカと戦った。 試合序盤に放った場外への飛び道具プランチャで着地の際、左ヒザを痛めた棚橋は、苦戦を強いられた。棚橋はオカダのその左足への低空ドロップキック、あるいは4の字固めといった足殺しに顔をしかめた。 「今度こそ勝つ番だ」と声に出して誓った一戦は、想像していたより過酷なものになった。オカダのキャラクターは依然として定まっていない。ただ、IWGPという看板タイトルは「オレのものだ」という自負がオカダにもあった。 長いこと、ほぼ死に体だった棚橋が生き返ってきていることは感じてはいたが、6月までは絶対王者と言われたオカダにとって、棚橋は決して難しい対戦相

    棚橋弘至、再び奪われた新日本の主役。
  • 引退試合を公式戦に組み込むことに違和感を持つのはおかしいこと?(広尾晃)

    9月21日のDeNA、中日戦。 先発した加賀繁は、1回表、中日の先頭打者、平田良介を5球で三振に切って取った。平田は2-2からの内角高めのスライダーを空振りした。加賀はここで降板。ハマスタの観客席からは大きな歓声が上がった。 加賀繁は9月14日、記者会見を開いて引退を表明した。この試合は加賀の最後の登板、いわゆる「引退試合」だったのだ。加賀の先発登板は2014年以来4年ぶりのことだった。 しかし、この試合はセントラル・リーグの公式戦であり、しかもDeNAと中日は0.5差でクライマックス・シリーズ(CS)進出へ向けて「3位」の座を争っていた。 CSが導入されて以降、NPBの各球団にとって「3位」は死守すべき最後の砦となっている。 CSに進出できれば、そのチームはファンへの最低限の義務を果たしたとみなすことができる。DeNAアレックス・ラミレス監督、中日森繁和監督ともに、オフの去就が取りざたさ

    引退試合を公式戦に組み込むことに違和感を持つのはおかしいこと?(広尾晃)
  • 本屋大賞ノンフィクション本大賞候補、『極夜行』が現代社会に必要な理由。(古田大輔(BuzzFeedJapan創刊編集長))

    正気の沙汰じゃない。 氷点下40度を下回る極寒の地。しかも、太陽が地平線の上に昇らない暗黒の極地を80日間1人で、GPSなどの文明の利器を頼らずに踏破する。予想外のトラブルで装備を失い、料も徐々に尽きていく。一歩ずつ死に近づくような旅の記録だ。 これまでチベットの人跡未踏の秘境や、多くの先人が犠牲になった極寒の北極圏を踏破してきた冒険家の著者が「人生最大の仕事」と位置付ける。その言葉に嘘はない。 なぜ、そこまでして著者は冒険に挑むのか。 「死ぬかもしれないと思わない冒険に意味はない」 デビュー作『空白の五マイル』では、こう吐露していた。 「極論をいえば、死ぬような思いをしなかった冒険は面白くないし、死ぬかもしれないと思わない冒険に意味はない。過剰なリスクを抱え込んだ瞬間を忘れられず、冒険者はたびたび厳しい自然に向かう。そのようなある種の業が、冒険者を支配していることを否定することはできな

    本屋大賞ノンフィクション本大賞候補、『極夜行』が現代社会に必要な理由。(古田大輔(BuzzFeedJapan創刊編集長))
    hatanaka
    hatanaka 2018/09/27
  • 「大事な試合」に勝ち続けて3連覇。カープは日本一で花道を飾れるか。 - プロ野球 - Number Web - ナンバー

    9月26日の歓喜の優勝から、遡ること5カ月。 快晴のゴールデンウィーク初日のマツダスタジアムは、この日も当然のように満員だった。 いつもと違ったのは、選手たちのユニフォームに喪章が付いていたこと。4月23日に衣笠祥雄さんが亡くなってから、広島で初めて行われた試合。半旗が揚がり、黙祷が捧げられた。 カープは初回に2点を失い、迎えた3回。四球3つで満塁となって、4番・鈴木誠也に打順が回る。誠也は昨季終盤に右足首の負傷で手術を受けた影響で、開幕から休みがちで塁打はゼロだった。 そんな誠也が高めに浮いたカーブを強振すると、青空に高々と上がった打球は風にも乗ってレフトスタンドの最前列に飛び込む。第1号が、逆転満塁ホームラン。試合後のお立ち台で、誠也は言った。 「今日は衣笠さんの大事な試合だったので、当に勝ちたかった。思い切ってフルスイングしました」 思えば今季はカープにとって、特に「大事な試合」

    「大事な試合」に勝ち続けて3連覇。カープは日本一で花道を飾れるか。 - プロ野球 - Number Web - ナンバー
  • スポーツの熱戦が続く“平成最後の秋”。海外競馬『凱旋門賞』を観るべき理由。 - 競馬 - Number Web - ナンバー

    気づけばもう残りあと3カ月となった2018年。 ここまでを印象的なスポーツシーンで振り返ると、圧倒的な演技で羽生結弦が金メダルを獲得し、大健闘の女子カーリングチームが一大旋風を巻き起こした平昌冬季五輪で幕を開けた今年。ロシアで開催されたサッカーワールドカップでは西野ジャパンの戦前の予想を大きく覆す激闘に日中が寝不足になった。 第100回の記念大会となった全国高校野球選手権大会では連日、酷暑の甲子園で繰り広げられた球児たちの健闘に胸を熱くした。赤道直下のインドネシアで開催されたアジア競技大会でも水泳や陸上で日人選手のメダルラッシュに日全土が歓喜に包まれ、そしてつい先日は、日人で初めてとなるテニス4大大会の優勝を大坂なおみが全米オープンで成し遂げるなど、例年になく数多くの大きなスポーツイベントがわれわれを楽しませる日々が続いている。 そしてこの秋、もうひとつのホットなイベントが開催され

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  • 田中恒成と木村翔、最高のボクシング。終了直後に抱き合った似つかぬ2人。(渋谷淳)

    双方が自分のいいところを存分に出して、そのうえで実力が拮抗する。田中恒成(右)と木村翔は最高の試合を見せてくれた。 WBO世界フライ級タイトルマッチが24日、名古屋市の武田テバオーシャンアリーナで行われ、挑戦者1位の田中恒成(畑中)が王者の木村翔(青木)に2-0判定勝ちし、日人選手として6人目となる3階級制覇を達成した。 試合は戦前の予想を超える濃密な激闘。両雄のプライドがぶつかり合った一戦は、世界タイトルマッチにおける日人対決の歴史に新たな1ページを加えるものとなった。 試合終了とともに、激しい打ち合いを繰り広げた田中と木村は反射的に抱き合った。木村が「強かったよ」と声をかけると、田中が返したセリフは「疲れたので座ってもいいですか」。ユーモアにくるみながらも、偽りのない音だった。すべてを出し切った試合だった。 木村は高校時代にボクシング経験があるとはいえ、やんちゃな10代を送り、2

    田中恒成と木村翔、最高のボクシング。終了直後に抱き合った似つかぬ2人。(渋谷淳)