子どもが突然、目をパチパチさせたり、首を振ったりするなどの動作を繰り返すことがあります。こうした症状は「チック症」と呼ばれていますが、なぜ発症するのでしょうか。発症の原因や治療法などについて、「出雲いいじまクリニック」(島根県出雲市)院長で、精神科医・総合診療医の飯島慶郎さんが、自身の診療経験を基に解説します。 【画像】男の子の方がなりやすい…これが「チック症」の主な“特徴”です チック症は神経発達症の一種 診療室で、突然、目をパチパチさせたり、首を振ったりする子どもたちを見掛けることがあります。「単なるクセでしょうか?」「心の問題なのでは?」と心配そうに尋ねる保護者の声をよく耳にします。これらの症状は、多くの場合、「チック症」と呼ばれる神経発達症の一種です。 20年前、当時8歳の男の子を診察したときのことを今でも鮮明に覚えています。頻繁に目をパチパチさせ、時々首を振る症状がありました。母