既設のバイオトイレに並ぶ観光客。横には携帯トイレ用の仮設テントが立てられた=2日、鹿児島・屋久島、武田剛撮影 世界自然遺産の屋久島(鹿児島県屋久島町)の入山者が年間10万人を超え、山中でのし尿の処理が大きな課題になっている。シンボルの縄文杉に向かう登山口では携帯トイレの販売が始まり、し尿の持ち帰りを環境省などが呼び掛けている。自然保護のために入山者数を制限しようという動きも出ている。 町や環境省などでつくる屋久島山岳部利用対策協議会は2日から携帯トイレの導入試験をスタート。5日まで1個500円で販売し、観光客が用を足すために使ってもらい、持ち帰るように促す。登山口まで戻れば、使った後の携帯トイレを回収する専用のごみ箱もある。 登山口から縄文杉に至る約5時間の登山ルートには、5カ所の目隠し用テントが設けられた。この中で、携帯トイレを使ってもらうためだ。東京都から観光に来た20代の女性は