中央集権国家で少子高齢化が進むこの国では、何らかの「線引き」をして受益と負担を分けなければ国家が成り立たない以上、それを「必要悪」といわざるを得ない部分はある。しかしその「線引き」が、政治家や官僚の都合や怠慢によってなされ、結果として国民に格差を付けているケースもある。 「畜産農家が肥育した牛を売却した場合、1頭につき利益100万円までは非課税だが、豚や鶏は対象外」という線引きがされている。農水省「畜産物生産費統計」(2015年)によると黒毛和牛1頭の粗利は平均約85万円だから、「牛」農家はほとんど税金を払わなくていいことになる。 また、自営業者には「過少申告」が許される職種がある。社会保険診療報酬(健康保険からの医療費支払い)が5000万円以下の開業医(医師、歯科医師)には、実際に使ったより多い必要経費を計上できる特例があるからだ。 例えば他の自営業者が10万円で仕入れた大根100本を「
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