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ブックマーク / sivad.hatenablog.com (8)

  • ドラッカーはネオリベでもサヨクでもないですよ - 赤の女王とお茶を

    ドラッカーをあまりにあがめ奉るのもどうかと思うのですが、私も一ファンとしてそれなりに読んできたし、いくつかのエントリで言及もしてますんで書いときます。 まず、私なりのドラッカー理解をまとめておきます。 ・ドラッカーのいうところの「経営=マネジメント」とは、人を手段ではなく目的と置いた上で、社会や組織をどう組み立て、動かしていくか、という方法論である。 ・また氏の言うところの「自らの責任」とは、日流の自己責任論ではなく、人を目的とした時に社会や組織の中で自分がどういう役割を担うべきか自ら任じて動くべし、ということであって、むしろ「自己使命論」というべきものである。氏自身も強みを活かして稼いでいた証券の仕事をやめ、自らの使命と信じる文筆業に身を投じた。 ・いわゆるネオリベやリバタリと異なる点は、社会や組織、共同体の機能を重視することにある。ドラッカーは人の幸福にはそれらが不可欠だと考える。従

    ドラッカーはネオリベでもサヨクでもないですよ - 赤の女王とお茶を
  • 「世の中は変えられないから自分が変わる」という人は自分で檻を作って自分で檻に入っている - 赤の女王とお茶を

    といえるのかもしれません。女性に限らずね。 自分で檻を作って自分で檻に入った奇妙な獣 社会システムというものが権力によって構築されるとするならば、その仕組みは当然、権力を利するようになっているはず。 つまり権力を持たないものが単純にシステムに「適応」することは、権力者を直接間接に利することに他ならず、「自分の首を絞めている」と見ることも可能です。 そうはいっても、目の前の権力や強者やシステムに適応・迎合した方が都合がいいという判断は個人・短期のレベルでは十分にありえます。 クラスでは空気に合わせて道化を演じた方が居場所を確保できるし 職場ではサービス残業に励んだ方が上司の心象がいいし アメさんに成果主義といわれれば成果主義、フラット化といわれればフラット化を所与にしておいた方がいいだろう そして 男性がカネや権力を握っているなら、それを男性と奪い合うより共有する立場に立った方がトクだろう

    「世の中は変えられないから自分が変わる」という人は自分で檻を作って自分で檻に入っている - 赤の女王とお茶を
  • 赤の女王とお茶を - アメリカの科学教育は76ヶ年計画で着々と進行中。

    納豆だの波動水だの血液型だのに沸く日列島。 安部首相率いる現政府は「識者」達の「教育再生会議」を招集し、実にステキな対策や提言を通じて教育改革に取り組んでいます。 一方、アメリカにおいては既に1985年から大規模な教育改革プログラムが発動しており、現在も進行中です。 その名も"Project 2061"。 Project 2061は、先日も書いた最強の民間理系支持団体AAASを中心として、様々な分野の専門家を集め国ぐるみで作成された一大プロジェクトであり、全アメリカ国民の科学的思考力を増進するための76ヵ年計画を米国全土、あるいは州レベルにおいて遂行せんとする極めて戦略的で具体的なプランです。 Project 2061ではまず、Science for All Americansという報告をまとめ、「科学」とは何か、そして国民が身に付けるべき「科学力」とはどういうものであるか、について徹底

    赤の女王とお茶を - アメリカの科学教育は76ヶ年計画で着々と進行中。
  • 赤の女王とお茶を - Youtubeで読むジャズ史「東京大学のアルバート・アイラー」(その2)

    それでは第2部です。今回ちょーっと長くなりそうです。第1部はこちら。 ハードバップにおいて非常に完成度の高いフォーマットを作り上げたジャズですが、まさにそれ故に誰がやっても同じような作品ができてしまう、というジレンマに陥りました。 ここで止まっていれば、古き良き伝統音楽として歴史に残るに留まったのかもしれません。 しかし、激動の20世紀という時代、そして若い才能がそれを許さなかったのです。 モード理論の誕生 まず大きく舵を切ったのはマイルス・デイビス(Tp)でした。 マイルスはチャーリー・パーカーの元でビバップを学び、独立後はハードバップの旗手としてすでに大きな成功を収めていました。二日間で録音したといわれる”〜ing”四部作”*1や、「Round About Midnight」はハードバップの名演として現在でもマストアイテムです。 しかし、彼と彼の仲間達は前進をやめませんでした。 ビバッ

    赤の女王とお茶を - Youtubeで読むジャズ史「東京大学のアルバート・アイラー」(その2)
  • 赤の女王とお茶を - Youtubeで読むジャズ史「東京大学のアルバート・アイラー」(その1)

    菊池成孔師匠の例の読んでます。歴史編、通称「青」のほうですね。 東京大学のアルバート・アイラー―東大ジャズ講義録・歴史編 作者: 菊地成孔,大谷能生出版社/メーカー: メディア総合研究所発売日: 2005/05/01メディア: 単行購入: 5人 クリック: 74回この商品を含むブログ (185件) を見る流石に面白い。 人が言うように、かなり和声主義的な「バークリー史観」ですから異論は多いと思いますが*1、ジャズを手っ取り早く俯瞰するには最良の書ではないでしょうか。特に聴くだけでなく「やってみたい」人向きには随一だと思います。 しかしモノは音楽、ことにジャズ。やっぱり聴いて、見てナンボですよね。 ここは一つ、みんな大好きなYoutubeを使って(Web2.0!)菊池流ジャズ史を追ってみようではありませんか。 プレ・モダン・ジャズ 「モダン」成立以前のジャズです。ブルーズやゴスペル、

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  • 赤の女王とお茶を - マインド・ハックから脳を守る二冊 ~その1・実践編~

    お正月は主にを読んだり攻殻機動隊S.A.C.を観たりしておりました。 課題図書にしていたのは前から気になっていたコレ。 影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか 作者: ロバート・B・チャルディーニ,社会行動研究会出版社/メーカー: 誠信書房発売日: 1991/09/01メディア: 単行購入: 12人 クリック: 699回この商品を含むブログ (123件) を見るいや、噂にたがわず面白い。 これはもう現代人必読の書といっても構わないのではないでしょうか。 基は心理・認知・行動科学的な原理の紹介と解説なのですが、その中でも社会生活に特に密接に関与する法則に重点がおかれています。著者自身の体験やフィールドワーク、実験や実例も豊富で、なかなか説得力があります。 特筆すべきは、現代に蔓延する強力な心理・認知トリック(広告やマーケティング含む)をしっかり把握し、それらから自分の認識を防衛すべきだ

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  • 赤の女王とお茶を - 日本の理系が敗北するたった一つのシンプルな理由

    残業代を払えない経営者は無能である 有能な経営者を期待したら負けである なかなか面白くなってまいりました。 経営に関することは御大二人にお任せするとして、私はこれを一種の「理系哀歌」モノとして読みました。 ですが実は、日技術者や研究者の社会的立場がいつまでたっても弱く、「搾取」され続ける理由は明白なんです。 支持団体がないから これですよ。 もちろん瑣末な理由はいくらでも出して来れますが、社会的に観るならば間違いなくコレです。 例えば米国。 かの国には世界最大・最強の理系支持団体、 "AAAS (American Association for the Advancement of Science)" があります。 262の支部と1000万人の加入者を誇るこのNPOは世界最高峰の科学雑誌「Science」の発行元として有名ですが、ホームページを読めばその活動はまさに「アメリカ理系力」の

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  • 生存適者日記 - 「強者」の必勝法は常に二つ

    弱者を弱者にしている、唯一にして決定的な要因は、「強者を理解していない」ということ 確かに、いわゆる「強者」の立場にいる者が皆個人レベルで圧倒的なスペックを誇っているわけではないんですが、そんなことは議員のセンセイ方(特に二世三世)を見れば小学生でも感じていることではないでしょうか。 ただし、「超人」でなくとも「強者」の立場を握り続けるための「強者の必勝法」は確かに存在するのです。 古来より「帝王学」とも呼ばれてきた秘伝ですが、そのエッセンスはわずか二点に凝縮することが可能です。「強者」は決して言いたがらないこれら二つを最後に明かしておきましょう。 一つ、 「分割して統治せよ」 一つ、 「胴元たれ」 拍子抜けしました? でも基はたったコレだけなんです。 簡単に説明しましょうか。 一つめ、「分割して統治せよ」。 聞いたことありますよね。古代ローマから春秋中国まで広く用いられてきた統治法です

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