「サーバ仮想化」は、昨今のITインフラの統合基盤として欠かせない要素技術です。普及が始まってもうすぐ10年を迎え、OSの一機能として標準搭載されるまでになりました。 では、サーバ仮想化の象徴的なテクノロジーと言えば何でしょう? 多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、やはり「ライブマイグレーション」ではないでしょうか。仮想マシンを止めずに稼働する物理サーバを切り替える技術で、米VMwareが2005年に実装した「vMotion」で一躍有名になった技術です。 仮想マシンにも資産管理シール? ライブマイグレーション申請書!? 現在(2015年)から2年前、つまり仮想化が普及して8年くらいが経った2013年の夏、みなさんの誰もが名前を知っている国内大手企業の情シス会議室で、私は驚くべき言葉を耳にしました。「ライブマイグレーションの実施には、申請書を書いてハンコを回さなければならない」と言うのです。