西遊記の孫悟空の仮装をした人と記念撮影する春熙路の観光客=四川省成都市で2024年7月6日、小倉祥徳撮影 中国の景況感が依然としてさえない。背景にあるのが、これまで経済成長をけん引してきた個人消費の低迷だ。中国でも指折りの消費都市として知られる四川省成都市で実態を探った。 華やかな中心部と対照的な光景 市中心部にある繁華街「春熙路」には大型商業施設が集積し、火鍋など四川料理の店や露店などが立ち並ぶ。週末の夜に訪ねると歩道は若者や親子連れ、観光客などであふれていた。 成都の人口は2023年末時点で2140万人。この20年で倍増し、首都・北京の2185万人とほぼ肩を並べた。中国の人口が22年から減少に転じる中、周辺地域からの人口流入が今なお続き、中国を象徴する消費地とされる。 しかし、成都といえど、国内消費の低迷と無縁ではいられない。春熙路に面する大型施設内では、あちらこちらで「異変」が生じて