昨年9月の政権発足当初、世襲議員ではない宰相という看板で内閣支持率は高かった。しかし、コロナ対応では、観光支援事業「Go To トラベル」や東京五輪・パラリンピックを重視して判断が遅れたと度々指摘されてきた。ワクチン接種も遅れ、全国民がいつまでに接種できるのかも見通せない。国民に不要不急の外出自粛を求めながら、与党議員が都内の高級クラブを訪れ、首相も高級ステーキ店での多人数の会食が批判を受けた。 「政治とカネ」を巡っては、自民党の二階俊博幹事長が、参院広島選挙区再選挙のきっかけとなった河井案里前参院議員と夫の克行元法相による多額買収事件を「他山の石」と人ごとのように説明。総務省接待問題では、首相は長男正剛氏を当初、「別人格」として逃げ切ろうとした。首相側近の菅原一秀前経済産業相が選挙区内の行事で現金を配った疑いまで浮上した。