借金玉:自己啓発系の本やネットにはたいてい「あれをしろ」「これをしろ」と書いてありますが、僕のように発達障害をもつ人にとっては「何を生活から減らせるか」が重要だと感じます。やることが山積みなのに、「PCのモニターを買い替えなきゃ」「窓も拭かなきゃ」といろんなことが気になり始める。それをどう無視するか。 小鳥遊:無視するスキルですね。私は「現実」のほかに「仮想現実」を作ります。やらなきゃいけないことを本質的になくすのは無理だけど、いまやるタスクを決めたら、仮想現実の中ではシングルタスクだけに没頭する。 借金玉:「シングルタスク」=「タスクに優先順位をつけること」と考えたとき、僕はけっこう人を見て優先順位を決めていますね。編集さんが「そろそろ原稿を……」と怒り始めたときとか(笑)。 小鳥遊:知り合いの社長は、メールはとりあえず放置して、怒られた順に片づけると言っていました(笑)。相手の怒りは「