【ワシントン=中島健太郎】米国務省は27日、世界各国の人身売買の実態をまとめた年次報告書を発表、この中で日本について、外国人研修生制度に人身売買に近い実態が見られるなどとし、11年連続で「人身売買根絶の最低基準を満たさない国」(3段階中の2番目)に分類した。 報告書は、中国や東南アジアなどの出身者が日本企業で技術を身につけることを目的とする「外国人研修・技能実習制度」について、賃金不払いや長時間労働、旅券を預かって移動を制限するなどの問題点があると指摘。 暴力団組織が性風俗産業で外国人女性を働かせる例も取り上げ、日本政府による被害者保護の取り組みが不足していると指摘した。