読者の第一印象を裏切らない ライトノベル作家のあらいりゅうじさんは、漫画の原作者やゲームのノベライズライターといった経験をした後に、1997年に電撃文庫から『魔法の用心棒ミオ!』でデビューしました。 しかし、この作品は、人が死ぬような残酷描写が多かったため、そんなにヒットしなかったと書籍『ライトノベル作家のつくりかた』(2007年)のインタビューで答えています。シリーズは2巻で打ち切られました。 この作品の表紙は、少女漫画に近いような萌えタッチのものです。タイトルも女子児童が好む魔法少女物を意識しています。ここから人が死ぬような話を連想する人は、ほとんどいないでしょう。読者の第一印象を裏切ってしまったのです。 一方で、同じような残酷描写、グロいシーンがある榊一郎の『ストレイト・ジャケット』の表紙は、ゴッツイ銃を構えた主人公がシリアスな表情で描かれており、萌え成分がほとんどありません。『スト