奈良県北西部の平群町。大阪府と接するこの町にメガソーラー(大規模太陽光発電)の建設が計画された。山の中腹48ヘクタールを造成して5万9500枚のソーラーパネルを敷きつめるというものだ。今年2月より工事が始まり、予定地の山腹に広がる里山林が全部伐採された。 この計画に反対していた平群町有志でつくる「平群のメガソーラーを考える会」は、4月に原告1000人近い訴訟を提起したものの、工事は進行し計画を止める法的な根拠はないも同然だった。 ところが6月23日、奈良県議会で議員よりこの問題について質問を受けた荒井正吾知事は、工事の停止を指示したことを明かした。現在、工事現場は完全にストップしている。 これは全国的にも珍しい、工事が始まったメガソーラーを都道府県レベルで止めた事例となるだろう。各地で頻発しているメガソーラー問題にとって一つの事例になるかもしれない。そこで、何が逆転をもたらしたのか報告しよ