「これリアルJKに見えますかー?」 そう言って妻は僕に画像を見せた。携帯サイトにアップするものらしい。修正して顔がわからいようにしてあるもの。プリクラを利用したもの。僕は、耳にわずかな水が残っているときのような違和感を感じながら「見ようによっては…」と答えた。「全世界全人類からリアルに見えないと困るんですぅー」妻の言葉。そして先日から部屋に山積みされている赤、青、黄色のピーチジョン下着。僕のなかにあったぼんやりとした違和感がはっきりと形になっていった。妻よ。それ本当にコスプレなのか? 妻を詰問する。昂ぶって言葉が通常の三倍程度の三倍程度の三倍程度の早口になる。「いやいやいや普通のサイトじゃないっしょ。それそれそれ。下着や制服を売るとかセルとかする犯罪の温床的なゼロ年代的なサイトじゃないの?」「フミコフミオ…」妻は僕の名前を呼ぶが僕はおかまいなしに続けた。「くっそー!いつもそうだ!いつもそう