元日本代表監督のハビエル・アギーレはモスクワにいた。 今回のワールドカップはTV解説者として、母国メキシコを中心に現場で試合を見ている。 気になったのはメキシコの戦いと、かつて代表監督を務めた日本のことだという。 日本の試合は欠かさずにチェックした。生で試合を見られない時も録画とハイライトで確認した。3年前の春、日本代表監督を解任された後から、ずっとそうしてきたように。 ワールドカップについて話を振ると、アギーレは嬉しそうに語り始めた。 「日本にはおめでとうと伝えたい。大会前の予想を覆し、日本はベスト16入りを果たした。西野監督はあの短期間で素晴らしい仕事をしたと思う。日本人が喜んでいる姿を想像すると嬉しくなるものだ。当時私が率いた代表選手がこのチームに大勢いたのも、個人的な喜びのひとつだね。ピッチに立っていた選手の9人が私と戦った選手たちだった。この3年で彼らが順調に成長してくれたことを