財務省は17日、2013年度の新規国債発行額について、12年度当初予算の44.2兆円を事実上の上限とする方向で調整に入った。安倍政権は緊急経済対策に基づいて歳出規模13.1兆円に上る大型の12年度補正予算案を決定。財政規律が緩むとの懸念が強まっているため、13年度予算では財政再建路線を堅持する姿勢を鮮明にする必要があると判断した。 安倍政権は13年度予算案の編成に当たり、民主党政権が設定した「44兆円」枠にこだわらない考えだが、結果的に民主党時代の目標を踏襲することになりそうだ。 一方、同日判明した政府の「13年度予算編成の基本方針」素案には、財政健全化に向けて民主党政権が定めた「15年度までに基礎的財政収支の赤字を国内総生産(GDP)比で半減させ、20年度までに黒字化させる」との目標を堅持する方針を明記。同素案では、13年度の国債発行額に関して「財政健全化目標を踏まえ、極力抑制する」との