少年探偵団シリーズは、戦前から戦後に掛けて少年雑誌に連載された少年向けの作品で、第5巻「大金塊」を除いては稀代の盗賊怪人二十面相(のちの四十面相)対名探偵明智小五郎とその配下の小林少年を団長とする少年探偵団の戦いを描く。第5巻「大金塊」に怪人二十面相が登場しないのは戦争の影響。 変装が得意で、どんな人間にも上手に化ける二十面相、そんな人間がいるのかと思ってはいけない。当時の日本は街灯もほとんどなく、町全体が薄暗くて多少似ていれば誤魔化せたのだ。 少年探偵団など児童福祉法に違反するのでは、などと考えてはいけない。戦争孤児が町に溢れ、野宿をしなければならない少年が沢山いたのだ。 ましてや、二十面相はどうやって生活の糧を得ていたかなど絶対に考えて読んではいけない作品なのだ。 最初の頃の作品はともかく、中盤以降はほとんどがマンネリで、まず二十面相が盗みを予告してわざわざ仕事をやりにくくする。それに