欅坂にまるで「不協和音」を感じ取れないその理由少女には異議申し立てをしてほしい。それは少女に表現としての異議申し立てが似合うからだ。オジサンはもとより、男子でもだめなんだ。なぜかといえばオジサンであれ若い男子であれ、男は生来にして狭隘な意味での「乙女」であって、年季を積もうが若かろうがとかく見え方や理屈を考えながら動く。そこへ行くと、正しい少女は「僕」の思いきりと胆力に生きていて、その行動の動機に体面や理屈は要らない。少女もしくは少女のこころを持った女子の行動基準は、好きか嫌いか、快か不快かであって、理由付けはスキップして直観で動く。見るまえに跳べる種族だ。ところが今も根強き古臭い男権社会は、こんな直截な本音で主張する女子たちが怖いのだ。国際社会が呆れまくった香港国家安全保護法で、23歳の周庭がものものしくしょっぴかれて行く映像を見ていると、逆にあの巨大な国家がいかにこの不機嫌な一少女を畏