日本で一番、農薬にやさしい有機農家、久松達央さん、日本で一番、リンゴとリンゴジュースの味にこだわるリンゴ農家、水木たけるさん、自分が好きなものしか店に置かない、日本で一番わがままな店主、安井浩和さん。この3人にFOOCOM.NET編集長の松永和紀が加わっての座談会2回目。今回は、情報に惑わされている消費者の“気分”、農家の“甘え”について。 「農薬は悪だ」という消費者の“気分”は強まっている? 久松:「農薬は悪だ。ゼロにしなきゃいけない」という消費者の気分は、10年前に比べて強くなっているのかなあ? 水木:いや、緩やかになっているのでは。世の中、余裕がなくなって、安全より値段、という流れでしょう。でも、根底にある、「農薬は毒。危なくて仕方がない」という意識は、前と変わっていない。それを覆す情報がないよね。 松永:私は、生協で広報誌に連載したり、講演することも多いのですが、組合員は確実に変わ