特定健康診査(メタボ健診)などの効果を確かめるため厚生労働省がデータベース化している約90億件の健診結果や患者情報の大半が、システムの問題で活用できていないことが4日、会計検査院の調査で分かった。 厚労省は問題を把握しながら具体的な対策を取っておらず、1000億円を超す補助金などの効果検証ができない恐れがある。 検証のためのシステム整備費などは約28億円で、同省はさらに約2億円かけて改修する。担当者は「検査院の指摘を真摯(しんし)に受け止め、国民の個人情報がきちんと活用できるよう対応を急ぎたい」と話している。 厚労省は糖尿病などの生活習慣病対策として、2008年度にメタボ健診や特定保健指導を導入。促進のための補助金は14年度までで計1257億円に上る。 健康改善や医療費抑制の効果について、健診や指導の結果とレセプト(診療報酬明細書)の情報を照合し、18年度に検証するとしていた。今年