米軍普天間飛行場の返還を巡り、稲田朋美防衛相が移設先の名護市辺野古の新基地建設が進んだとしても、それ以外の返還条件が満たされない場合は普天間が返還されないと明言し、沖縄県議会で議論になるなど波紋を呼んでいる。返還条件は8項目あり、防衛省も従来、条件が満たされなければ返還されないとの見解を示している。ただ防衛相が「返還できない」と明言したのは初めて。辺野古新基地が建設されても普天間が返還されないと明示したもので、継続使用されれば負担が増大する可能性を示したことになる。 8の返還条件のうち一つしか達成していないことが明らかになった米軍普天間飛行場 稲田氏の発言があったのは6月15日の参院外交防衛委員会。民進の藤田幸久氏への答弁だった。藤田氏は普天間飛行場の返還条件の一つ「長い滑走路を用いた活動のための緊急時における民間施設の使用の改善」を挙げ、米側と調整が進まない場合に普天間が返還されないこと