土岐市の自然科学研究機構・核融合科学研究所が3月に始める重水素実験を前に、外部の専門家による重水素実験安全評価委員会(委員長=片山幸士〈ゆきお〉・人間環境大学名誉教授)が先月末、研究所で開かれた。実験の準備状況について安全性が最終確認された。 実験は将来の核融合炉設計につなげるため超伝導核融合プラズマ実験装置で実施する。安全評価委員会の委員は、実験で発生する放射性物質トリチウムの除去装置などを視察し、準備状況を説明した研究所側と質疑をした。 委員会は2007年1月に始まり今回が第13回。片山委員長は「(研究所)内部の安全が外部の安全につながるとの考えから様々な注文を出し、一つひとつ問題点をつぶしてきた」と振り返り、県が選任した専門家と土岐、多治見、瑞浪3市の住民代表による安全監視委員会と共に「二つの委員会が両輪となることが、研究所にも地域住民にも大事なことだ」と述べた。 片山委員長は研究所