(上記特集ページから引用) 現代思想系には入らないけど、重要な本。というか、こう話していくと、いわゆる「現代思想」ってものの狭さがよく分かりますね。シンガーは生命倫理、動物の解放論などで有名な倫理学者。クローンやゲノムなど、人間が人間の境界を越えて行く技術がつぎつぎと生み出されてますが、そのとき「どこまでが人間なのか」という問題についてもっともラジカルに考えているひとだと思います。シンガーの基本は功利主義的倫理で、利得(interest)を最大化することを公理としておくのだけど、それを徹底すると利得最大化の範囲が人間を超えるんですね。その結果、別に人間と動物との間に境界線を引く必要はなく、重要な境界線はもっと別の形で引けるのではないかと唱えている。例えば、「類人猿のほうが胎児より苦しむ能力があるのだから、オランウータンの権利を胎児の人権より優先するべきなのではないか」というようなことを書い
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