皆さんは「オペレーション・ミス(オペミス)」という言葉に,どんな印象をお持ちだろうか。システム運用を担当するITエンジニアや業務システムを利用する担当者であれば,この言葉に何らかの当事者意識を抱いている人が多いのではないだろうか。 システム運用担当者なら,「サーバー更新の手順を間違えて,サービス停止を起こしてしまった。あれは大変な失敗だった」などと,いやな過去を思い出すかもしれない。業務アプリケーションの利用者なら,「商品の発注数量を間違えて入力し,危うく損害を被るところだった」といった経験があるかもしれない。運よくオペミスの経験がない人も,「自分もオペミスをする可能性がある。気を付けなければ」と感じているはずだ。 では,システムの設計や開発に携わるITエンジニアは,どうだろう。「オペミスなんて人ごとだ。オペミスが起こるのは作業する人のせいだ」と思っている人が,意外といるのではないか。日経