南三陸町に拠点を構えるNPO法人「海の自然史研究所」が、遡上(そじょう)するサケの一生を描いたすごろくを制作した。海を渡って再び産卵するまでの回遊の厳しさを表しており、発案した同法人調査員・藤田岳さん(25)は、子供たちの教材としてほしいと考えている。 すごろくは、町での産卵から、北太平洋をアラスカ近くまで渡り、再び町に戻って卵を産むまでを描いている。「定置網に迷い込んだ」「アザラシに食べられる」など、ポイントはマスを進めば進むほど減る仕組みで、生存の厳しさがゲーム感覚で分かる。 藤田さんは「南三陸に遡上するサケの生態を知り、命の大切さを子供たちに学んでほしい」と話している。