ここでは、パソコンを使うようになり漢字が書けなくなったとか計算能力が低下したなどではなく、人間の特徴である「考える」ことをしなくなったことを対象にする。近年、BI(ビジネス・インテリジェンス)が注目されているが、現実にはBIはビジネスのインテリジェンスを低下させるように作用するのだ。 社長が担当者に「あの商品の売上状況はどうだい?」と聞いたとき、昔は「300万円程度ですね」と即座に答えることができた。ところが最近では、コンピュータをいじり始め、10分後に「312万1764円です」と報告する。ターンアラウンドタイムがあまりにも長いため、社長は、報告を受けたときには「何を何のために聞いたのか?」を忘れている。 どうして、担当者は即答しなくなったのか? システム化により、担当者はデータ処理に直接関与しないので、そのような常識を失ってしまったからである。また、「カンからデータへ」の文化が普及したの
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