初出不明。 いわゆる「サバイブ系」すなわちある個人または共同体がその外部の敵対性と対峙し、それを克服せんとしていく想像力が生み出す物語の形態について、少し思うところがあったのでメモしてみた。 サバイブ系コミュニティの存在強度/存在意義は「共通の敵」によって導きだされる。しかし、それが存在しなくなってしまえば、コミュニティの存在価値は必然的に低下する。そこにおいて、コミュニティ維持の自己目的性が「新たな敵」を作り出しはしないか、という懸念が発生する。また、そのようにはならず、存在意義の小さいコミュニティが惰性的に存続する、あるいは目的を達して解散するという形もありうるが、そこにおいて重要なのは、コミュニティと自己との距離をどのように設定し、コミュニティによって補填されない実存価値をどのように代替するかということになる。 つまりこれはいわゆるモバイル的実存と関わってくるのだが、主人公に取って真