▼▼読まなくてもいい▼▼ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ ∴ 迷宮の深くへ沈み、どれ程の時が過ぎただろうか。 ここは迷宮の地下5階。これまでの階層とは、明らかに空気が違う。 「くそっ……」 魔物避けの香を焚き、簡易キャンプを設営し終えたビショップが、思わず漏らした。 いつもは温厚なビショップが、思わず見せた苛立ちに、状況の深刻さをかみ締めざる を得ない。 警戒用のトラップを仕掛け終えたらしい、ニンジャと魔法使いが戻ってきた。 ニンジャは、獣皮紙に歩測した地図を書き込んでいる。 「あの一方通行な扉を潜った辺りか……」 座標計測の呪文を唱えた魔法使いが、獣皮紙を覗き込みながら言った後、神妙な表情 をこちらに向けてきた。 オレはと言えば、僧侶の女と共に、エルフの戦士を治療していた。 キャンプに寝かされたそいつの左腕は、半刻ほど前に遭遇した巨大な獣に持ってい