「新常用漢字表(仮称)」に関する試案を審議している文化審議会国語分科会の漢字小委員会が8日開かれ、内閣法制局が法律で頻繁に使われる瑕疵(かし)の「瑕」や「疵」など6字をさらに追加するよう求めていることが報告された。このため審議が遅れ、当初予定していた試案の修正案をまとめるには至らなかった。 法制局が追加を要望しているのはほかに、禁錮(きんこ)の「錮」、賄賂(わいろ)の「賂」、勾留(こうりゅう)の「勾」、毀損(きそん)の「毀」。現行の法律約1800で使われている表外漢字を調べ、使用頻度が特に高く、民法や刑法など基本的な法律でよく用いられている6字を選んだ。 しかしこの日の小委員会では「裁判員制度が始まり、専門用語はなるべく易しく言い換える動きがある。『瑕疵』は『きず』を用いるべきだ」などと反対する意見が強かった。今後さらに検討する。