■リビア、懸念すべきシナリオ 2011年02月20日『クドゥス・アラビー』 【アブドゥルバーリー・アトワーン】 リビアで何が起きているのか、全く分からない。国営テレビは、首都トリポリでムアンマル・カッザーフィー大佐支援デモに数千人が参加というニュースを流すばかりだ。ひどく不透明な情勢である。当局はネット、つまり「フェイスブック」を遮断した。同国に外国人特派員はおらず、世界の通信各社とコンタクトするのは大多数が政権中枢の人々だ。そうではない人々も政権を恐れている。 しかしこれは、現在リビア各都市で起きている蜂起以前なら、同国の状況が良かったという意味ではない。リビアは、欧州社会主義体制崩壊以前のアルバニアにおけるエンヴェル・ホジャ[1985年没、アルバニア共産党党首、独裁者として知られる]の共和国に似ている。基本的な相違点としては、リビア指導者は、国庫に入る年間500億ドルに加え、2000億