情報処理学会は創立50周年(2010年)を記念してトッププロ棋士(注1)に勝つコンピュータ将棋の実現を目指したプロジェクト(正式名称は「コンピュータ将棋『あから』強化推進委員会」です)を行ってきました.将棋連盟のご協力を得て5年前の2010年10月11日には清水市代女流王将(当時)とコンピュータ将棋の「あから2010」の対局を行い,幸いにも「あから2010」が勝利することができました1).その後もさまざまなイベントでプロ棋士とコンピュータ将棋が対戦し,コンピュータ将棋が互角以上の結果を残しています.一方ですでにコンピュータ将棋の実力は2015年の時点でトッププロ棋士に追い付いているという分析結果が出ています2)(追い付いているのは毎回必ず勝つということは意味しません.たくさん対局をすると統計的に勝ち越す可能性が高いという意味です).残念ながら今日までトッププロ棋士とコンピュータ将棋の対戦は