40年近くも前になるが昭和47年は、あさま山荘立てこもりやイスラエルのテルアビブ空港襲撃など、過激派による衝撃的事件が立て続けに起きた。そのころ大忙しだったのが京都府警だ。事件を起こした者の多くが京大など京都の大学の学生か出身者だったからである。 ▼彼らの名前が浮かぶたびに警察庁やマスコミから問い合わせが殺到するのだが、公安担当の捜査員の応答は的確だった。中には各過激派の「思想」の細かな違いまで解説してくれるベテランもいた。妙にアカデミックな雰囲気さえ感じたものだ。 ▼そんな伝統が生きているのか、京都府警のハイテク犯罪の捜査には定評があるという。専門のスタッフがいて、これまでもメールによる犯罪を摘発した実績を持つ。今回の携帯電話を使った「カンニング」で予備校生を割り出したのも、得意のハイテク捜査だったらしい。 ▼試験中にインターネットの質問サイトに投稿して正解を得るとは、抄子などには考えも