日本中を魅きつけた19歳の若者の快挙。作家で五感生活研究所代表の山下柚実氏は、その後の言葉に注目した。 * * * ソチ五輪フィギュアスケート男子フリー。深夜にも関わらず、瞬間最高23.1%と驚異的な視聴率を記録。金メダルをとった羽生結弦選手の人気は、国内のみならず世界的に爆発しました。たぐいまれなスケートの才能、王子様のような容姿、被災体験と苦悩の日々……。微に入り細をうがち、彼に関する情報が洪水のように流れてきます。 その大量の情報の中で、何よりも読み取らなければならないこととは何か。メダルを授与された時、羽生選手が発した言葉に注目したい。 「金をとった。これが、スタートになると思います」 これまでの努力、ではなくて、今が始まり。どんな意味が隠れているのか。 「選手は勝負に勝ってチャンピオンになった時が終わりではない。始まりです。その後の一生をかけて、チャンピオンにふさわしい人間になっ
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