ハラレ――アフリカ南部のジンバブエで被害が広がるコレラ禍で、世界保健機関(WHO)は12日までに犠牲者は792人に増えたと報告した。AP通信が報じた。国連人道問題調整事務所(OCHA)は10日、死者は746人と報告していた。 WHOによると、コレラの流行が始まった8月からの感染者は計1万6700人となった。最大で6万人に達する恐れがあるとも警告している。ジンバブエ政府は4日、コレラの大流行で非常事態宣言を発表。国連機関や各国に対し支援を求めた。 1987年以降、長期の独裁政権を敷くムガベ大統領は11日、コレラ感染は封じ込めたと宣言したが、同国の国営紙ヘラルドは12日、大統領の発言は野党の懸念表明や援助団体に対する「皮肉」だったと、感染の完全防止には至っていないことを認めた。 コレラ拡大は、ムガベ政権による長年の保健衛生政策での無策が大きな要因となっている。同国のヌドロブ情報広報相は9日、感